三谷祐児の国語工房

長年培ってきた国語の指導方法を公開しています。
現在、一番充実しているのは「国語が大切」です。
また、ブログ(終活最前線 おらの細道 おらのセレンディピティ等)も公開しています。
皆様のお役に立てば幸いです。

ゆう爺の華道

NO5  2023、1、29

 皆さん、お久しぶりです。池坊に入会してから約1年半、50回は生けただろうか。あまり上達はしないが、楽しんで生けられているのでこれで良いのだと思う。また、小欄を少しずつ書いていきたいと思う。

 大雪に見舞われた朝、それでも約50人近くが決められた時刻に集まるのだからすごいことだ。大寒波が約1週間続いている。春が待ち遠しい。

 今日は、生花の基礎を葉蘭を使って学んだ。ここまで来たかという感じだ。葉蘭自体は約1メートル近い長さがある。前日にユーチューブで葉蘭の生け方を見た。寝ぼけ眼で見ていたせいか、「右側が広いのが右葉ですよね。左側が広いのが左葉。」と自信満々に先生に言うと、「反対です。」と言われてしまった。葉蘭は裏から見るのだという。ああ、恥ずかしい。

 葉蘭〇本、みんな同じ葉に見えて来る。しかし、葉の出るところを重ねてみると微妙な長さや幅の違いが分かって来る。右葉を花器の左に置き、左葉を花器の右側に置く。真・副・体そして陰陽や花器の説明を受ける。四角い花器は四海(多分この四海と思う)を表しているという。後ろ隅、前隅を目指していければいいという説明は分かりやすかった。

 ア、真:右葉の葉の長く幅広の葉を選び真にする。中央に生ける。なかなかいい感じだ。

 イ、副:左葉、後ろ隅へ向かって生ける。たらんと垂れさがらないように生ける。真と向かい合うように生ける。これを「陰陽の和合」という。

 ウ、体:右葉、体を生ける。表が真と副に向けて生ける。前隅を目印に生ける。

 エ、真の後ろあしらい:左葉。表を真に向ける。

 オ、真の前あしらい:右葉。表を真に向ける。たらんと垂れさがらないように生ける。

 茎を切る長さは握りこぶし三つ分とか二つ分とかあるが、男の私はゲンコツが大きいのか「少し長いわね。」と言われ、3センチほど短くした。今度からは初めから調節していこう。

 出来上がりは下の写真。何か今一歩か。難しいものである。しかし、このように書いていると、おさらいが出来ていい。

 今日は、別の先生お二人と話ができてよかった。これも収穫の一つである。葉蘭の葉の整え方も教わった。葉蘭は山奥の自宅にある。葉の大きさと右葉左葉を見ながら選び、何回か練習してみよう。

 

 

 

 

 

 

 

NO4 2021、9、18

今回は先生のご自宅での開催となった。教室の空間には、花材が並べられ、棚には多種多様な花器がある。BGMも流れ左側に寄っている。ている。花工房という感じで素敵な空間であった。

勉強になったのは「空間を生かす」ということだ。下の写真の花器を見てほしい。これは推薦花器(?)というらしい。生け花を生ける口が中央ではなく左側に寄っている。つまり右側に空間ができるようになっているのだ。それを私は、口の中央に剣山を置いて左右バランスよく生けていた。が、先生は、剣山を左側にぐっと寄せて手直しを始められたのだ。「ほらこうしたら右側に空間ができたでしょ。」確かに仰る通りだ。花器も作品の一つであるわけだから、下記の特徴を生かさなくてはいけない。花器の空間を生かすためには狭い側へ剣山を寄せ生ける。今日勉強したのはこういうことだ。

写真を見ると、さらに空間を生かすために、最後にピンクのガーベラを先生は生けられた。以前にもこういう生け方は見たことがある。一本生けることで様相は違ったものになる。ガーベラの位置が753のバランスになっているし、ガーベラと八ツ手の葉っぱが三角形になっている。なるほどなと感心する。我流で生けているときは左右対称を意識していたが、残念ながらそうではないようだ。手前の八ツ手は大きすぎるから、自宅に帰ってから小ぶりなものとさしかえてくださいとのことであった。

池坊は茶花にも通じるものがあると感じた。流れは分からないが、茶花の心にも触れてみたいものだと思う。

今回使用した花材は、八ツ手、ガーベラ、チース、トルコ桔梗、(順不同)。花材代700円。生ける順も考えなくてはならぬ。

10月からは正式に入会する。

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NO4 2021、9、11

秋らしい花を生けようということで、先ずはポピュラーな鶏頭を選んだ。それに取り合わせる花として黄色いポンポン菊。そして、ヤハズガヤを生けた。最後に少し空間がある所に何か欲しいと、赤かな?これも面白いと言われ出されたのが黒い唐辛子。これは面白いと思い唐辛子を生けることにした。黒い唐辛子、こういうのも花材になるのだ。

ヤハズガヤは萱に白い斑点が続くずっと昔から矢矯にあった萱である。父親はこのヤハズガヤを大きな染物用の甕に生け(入れ)、その中に鈴虫や蟋蟀や螽斯などの秋の虫を入れ、その鳴き声を楽しんでいた。子どもの私にとって、その鳴き声は風情どころか騒音以外何物でもなかった。そういうことを矢筈萱が思い出させてくれた。下の畑に移植し、かなり大きな株となっているが、邪魔くさいので草刈り機で刈っていた。華道を習い始めたら愛おしくなって切るどころではない。草が草でなくなってくる。

この矢筈萱を弾力をかけて散らすのだが、上から見るとやはり放射線状に決まりよく生けてしまうのだ。自然でないのだ。先生に直されると「ほらこういう動きが出てくるでしょ」と花器の中の花たちが生き生きとして見えてくるから不思議だ。本当に少し動かすだけなのに、花たちが生きてくる。だから生け花なんだろう。

他の生徒さんが作品を見る。風草とか言ったな。本当に細い枝が四方八方に伸びてふわふわっとした感じの草。矢矯の川の辺りにいっぱいありそうだ。花器も面白かった。花器に合わせて花を生ける。花器も生け花であることが分かる。

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10月2日のいけばな池坊巡回講座を勧められ、聴きに行くことにした。必ず出会いがあるでしょう。10月からは正式に入会することにした。お金が出ていくが、まあ、こんなものかなと思う。最初は費用が掛かるものだ。

  

NO4 2021、9、4

今回の教室ではいきなり笑ってしまった。実は、先日、実家の蔵を物色していたところ、花器であろうと思われる器が3~4つあったのだ。その中の一つをもって教室に行ったのだ。「先生、これは花器でしょうか?」「これはかきではないような・・・」すぐ傍にいた別の生徒さんが「これ、素麵鉢ではないですか?」と言ったので、ここで私は大笑いしてしまったのだ。無知とは怖いものである。先生曰く、「池坊ではなんにでも生けます。例えば本にだって生けますよ。」とその裏技の一端を教えていただいた。

大体、花器の深さ五分(約1.5㎝)に水を張り生けるのが基本とのこと。だから今回のように素麵鉢の深鉢に生けるときには、小石とかビー玉を敷いてから生ければよいとのこと。一つ一つが腑に落ちていくのであった。

今日は、池坊で使う蕨手の花鋏「みらい」を購入した。5280円もする代物であった。すぐに使ってみる。切れ味はいい。まあ、代々使っていけばよい。ナフコで1480円の剣山も買った。すべて未来への投資である。

今日生けた花は、見事な藍色の竜胆、黄色がかわいい薔薇、可憐なピンクのカーネーション、そしてなかなか挿せなかったドラセナ。1010円也。(生けた順番)

先生曰く「主役はどれ?はっきりしないわ」「三角形を意識して生けるといいのよ」「こうするとかわいいわね」等々、すっかり元の姿を変えてしまった作品が下の写真である。

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やっぱり上手いもんである。回数を重ねることが大事だね。

先回の赤い柘植は「ベニツゲ」で合っていた。が、苗はなかなか入手できないようだ。まあ、課題がまた一つできたね。

別の生徒さんが、斑入りの萱を持参していた。持参していいんだ。「ヤハズガヤ」と言うそうだが(正式はタカノハススキ)、こんな萱死んだ親父が植えていた萱ではないか。邪魔になるので草刈り機で毎年刈っていた。それが花材になるんだ。改めて捨てるものはないと思った。

 

NO3 2021、8、28

今日の一番の収穫のある言葉は「華道は3次元で考える」ということだ。

花と正対していると、絵画のような平面的な画像をイメージして生けてしまうのだ。

先生の直しを見ていると、前に(自分の方に)花がせり出してくる。また、後ろにも行けられていく。実にボリューム感のある生け花となっていくから不思議である。

今回使用したのは、菊(淡い黄色)、ユーカリの枝物、ローゼル(ベニアオイ)、スターチス(紫)(生けた順)。1060円也。

 

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生徒さん、4人とも出会う。皆さん気さくに声をかけてくださる。すべて女性。その生徒さんたちが生けておられる生け花を見ていてもとても参考になる。

芭蕉の葉っぱ一枚をドーンと生けたり、玉すだれという花に出会ってみたり、曲がりくねった雲流柳(葉は全部取ってあった)にびっくりしたり。

色々な出会いがある。これも今までにはなかった世界だ。

H先生と花材の話もできた。今回も有意義な時間を過ごすことが出来た。

次回は、花器を持参しよう。

10月より、正式に入会することにした。新しい世界よ、花開け!

 

 

NO2 2021、8、21(土)

前回快く華道体験を引き受けてくださった先生の紹介で、この日よりH先生のもとで池坊華道なるものに挑戦することにした。

行けば、H先生は和装でありいかにも華道の先生という感じがした。

池坊の簡単な歴史を学び、自由花を生けることになった。

花屋さんで開かれている教室は、花材はその花屋さんで購入するといううまいシステムになっていた。感心した。

購入した花材は、レザーファン、アスター、スカシユリ、カーネーション(生けた順)の4種類で710円であった。

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右側が空いているので、なぜそうしたか尋ねられたが、全く意図はなく、右手で挿すものだから空いてしまったとお馬鹿な言葉を返してしまった。空いてはいけないのだ。

故に、先生は最後に紫のアスターを右下に差し入れて右側の空きを調整された。

また、こうするとアスターが遊んでいるように見えるでしょ、と正面の自分を見るように生けることを教わった。花の向きを生かしながら自分に向けるように生けるということ。

花だって見てほしいでしょ、ということであった。なるほどなるほど。

主役は百合。水没する葉っぱは取ること。腐ってしまうので。また葉は取ってもレザーファンが緑をカバーしてくれるので問題ないとのこと。こういうことも初めての知識だ。

そして、花器の正面を決め、正対して生けることが大事であるとのこと。ワシは少し斜に構えて生けていたのだ。これはダメ。

この百合が終わったら次のこの莟が咲きますよ、と三日四日後のことまで考えてのアドバイスも頂いた。

鋏を購入することにした。4800円の鋏を注文した。ああ、これでもう後には引けないな。大切に使い、子孫に回せば安いものだ。

アマゾンで池坊の入門書も注文した。人生を楽しもう!

自分で門を叩くことの大切さ。そういう時には勝縁が結べること、そして、勝縁が勝縁を呼んでくること。その実践者たれ。

 

NO1 2021、8、6(金)

残された人生何をして充実させるか。一つは俳句が残った。そして今回一念発起して華道を習うことにした。流派は池坊。

8月6日に人生初めて華道なるものを体験した。出来上がった作品が下の写真である。

使った花材は、タマシダ、女郎花、吾亦紅、百合、向日葵、千日紅の6種類。この順番に生けていった。

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体験前は、一本一本バランスや色を考えながら時間をかけて生けていくものと考えていたのだが、思っていた以上に無造作に短時間で生けていった。

印象に残った言葉は「意図が見えてはいけない」という先生の言葉だ。これは俳句でも一緒だ。作為が見えてはいけない。

なぜ華道なのか。その理由はいくつかあるが、今は一つだけ句材集めも兼ねているとだけ言っておこう。

実際、女郎花、向日葵、吾亦紅で何句か作れた。

茶道も考えたが、多分習わないと思う。やっても独りで楽しむ。茶花にはいくかもしれない。

いつまで、どこまで続くか分からないが、ワクワクしてくる。新しい出会いもあるだろう。

自分で門を叩いた時に生じるご縁を勝縁として大事にしていきたい。

習った後の作品は今回のように写真を載せますので楽しんでください。

どうぞよろしくお願いいたします。

2024.10.19 Saturday