三谷祐児の国語工房

長年培ってきた国語の指導方法を公開しています。
現在、一番充実しているのは「国語が大切」です。
また、ブログ(終活最前線 おらの細道 おらのセレンディピティ等)も公開しています。
皆様のお役に立てば幸いです。

光村5年 後期分 音読で漢字を覚えよう やなせたかし 複合語 他 

全国の先生方へ

皆さん、漢字の指導に悩まれていませんか。どうして覚えてくれないのかな?教え方が悪いのかな?そのようにお悩みの先生はきっとたくさんおられることでしょう。実は私もそうでした。

この漢字音読集を考えるきっかけになったのは、ある一人の女の子のからかいのような言葉からでした。

「先生、バラって漢字で書ける?」

「よう書かんなあ、自信ない。」

するとその女の子は得意げに、

「くさつちジンジンカーイ、くさビーイー。」

と声高らかに黒板に薔薇という漢字を書いたのでした。

私は、これは面白いと思いました。以来3年間、試行錯誤を繰り返しながら漢字音読集を充実させてきました。

ここでは、漢字を分解し、訓読みや音読み、部首名の読みや語呂合わせなどを使って、子どもたちが楽しく漢字が覚えられるように唱えさせてきました。私は、この覚え方を「漢字音読」と称して授業の最初に一斉音読をさせてきました。先生がいなくても読み始めるように指導しました。皆さんも、是非実践してみてください。3か月、半年と続けるうちに確実に漢字の力が身についていくことが実感できます。

なお、漢字の成り立ちと意味、指導のポイントなども載せていますのでご活用ください。効果ありです。音読で授業のリズムを作るのです。

 

保護者の皆様へ

家庭での漢字学習、特に自主学習に使っていただくと効果があると考えています。漢字を覚えることが少し苦手なお子様も、粘り強くまず3か月は続けさせてみてください。興味の向かないお子様には、ご家族が寄り添って、せめて3か月続けてみてください。漢字を苦手にしているお子様は、授業の漢字指導だけでは絶対的な学習量が足りないと考えています。家族の協力で繰り返し繰り返しチャレンジしてみてください。家族で楽しく覚え方をマスターできるといいですね。 

 

 

 5年生の皆さんへ

皆さん、漢字を覚えるのは楽しいですか?苦しいですか?何でやらんといけんの?なんて思っているんでしょうね。まあ、日本人だから漢字やりましょう。自分の人生で使っていく国語の基礎基本ですからね。思考し行動するその源になるものですからね。やるしかないね。でも、どうせやるなら楽しくやりましょう。家庭での予習、自主学習としての復習などに活用してみてください。自分なりの漢字音読集を作ってみるのも力になると思います。すぐには結果は出ないかもしれないけれど、やっていきますと得点が20~30点アップしていきます。また、中学校に進んでからも漢字が楽しく覚えられます。この漢字音読集は必ず君の力になると信じています。「継続は力なり」です。さあ、やってみましょう! 

 

【漢字音読の方法】

 

さて、以下、漢字は次のように覚えましょう。

青い字のアンダーラインの部分を繰り返し音読します。

①や②は覚え方の例です。覚えやすい方を覚えるといいでしょう。

覚え方は書き順どおりになっています。(ちがう場合はただし書きあり。)

 

 

 【授業での実践】 例「条」 TとCの交互読み

 T:ジョウ         C:ジョウ

 T:条件の条は、      C:条件の条は、

 T:クをはらう木が条件だ。 C:クをはらう木が条件だ。

 T:条文の条は、      C:条文の条は、

     :            :

 このように、熟語まで(アンダーラインの部分を)一斉読みをしていきます。

 毎時間、授業開始5~8分程度で読める範囲を音読。(慣れてきたら、T役は児童でも可。臨機応変に。)

   

先生方、保護者の皆様、コピー加除訂正等をして、使いやすように、どうぞ加工してください。 

 

 

【よりよい学校生活のために】

 

  ジョウ  

  足の裏の形を表し足の意味の「夂(ふゆがしら)」と「木(きへん)」を組み合わせた字。「木の足」という意味で「木の根の一すじ一すじ」を表しました。「すじ」「すじ状のもの」「文章の行」の意味に使われます。

 

 ジョウ  

 件のは、 はらう木件だ。                       

 文のは、 クばらい木。                           

 例のは、 冬がしら木。  

 書き 

 

 

 ケン

 「人」と「牛」を組み合わせた字で「人が牛を引く」ことを表しました。人が牛を引く姿は目立つことだったので、「目立ったこと」という意味で使われます。「大事なこと」「事」「事がら」の意味にも使われます。

  

 ケン

① は、 イー牛が条だ。

② は、 イーウシ(イー牛)。                          

 件  

 

         【熟語】 条件条件は、クをはらう木につながれたイー牛

 

 

 ホ たも・つ

 「イ(にんべん)」と子どもを両手で抱き上げた形を表した「呆(ホウ)」を組み合わせた字。「人が子どもをまもりやしなう(保育)」ことを表した字です。「まもる(保護)」「まもり続ける」「たもつ(保存)」の意味に使われます。

 

 ホ たも・つ 

① 健のは、 イロいろの育園。

② 護のは、 イロ木保育園。

 温 湿

 

 

 ヒョウ 

 「公平」の意味の「平(ヘイ)」と言う意味の「言(ゲン)」を組み合わせた字。「公平に言う」という意味を表し、「公平に論ずる」「世間の多くの人々の論(評判)」の意味に使われます。

 

 ヒョウ    

 価のは、 うならば、みな等に価せよ。                    

② は、 タイラ(言平)。                       

③ の評は、 ゲンペイ(言平)。                           

 判   

 

 

 カ あたい 

 「価」は「價(カ)」の略字。「價」はお金の出し入れのことを表します。そうするのは物に値打ちがあるから。それで「價、価」は「値打ち(価値)」の意味に使われました。また「品物のねだん、あたい(価格)」という意味に使います。

 

 カ あたい   

① は、 人、西まっすぐを評する。 

② は、 イこう西へまっすぐに 。       ※ 「覀」を、ここでは「まっすぐ西」と読ませています。                   

 格のは、 こう!西値がある。                    

 格 価  

          【熟語】 評価:ゲンペイさん、こう西まっすぐ

 

 

 サン

 頭にかんむりをのせた成人の意味の「夫」二人と、お金の意味を表した「貝(カイ)」を組み合わせた字。「二人の男がお金をたよりして助け合っている(賛助)」意味に使われます。また、「ほめる(称賛)」意味にも使われます。

 

 サン  

① 成のは、 おっと、夫拾う?成!。                   

② は、 オットオットカイ(夫夫貝)。                      

 同 

 

 

【浦島太郎「御伽草子」より】

 

 

 サイ つま 

 針を表す「十」と手を表す2~4画目と「女」を組み合わせた字。「針を持つ女」を表しました。針仕事をする家庭の主婦、つまり、「つま」の意味に使われます。

 

 サイ つま

① は、 の字は、ヨコイチヨを出しタテイチジョ(一ヨを出し1女)。   

 子のは、 ヒトヨ出るタテイチジョ(一夜出る縦1女)。    ※ 女の書き順は「クノ一」 女の忍者を「クノ一」と言います。     

 妻 

 

 

【和語・漢語・外来語】

 

 

混  コン ま・じる ま・ざる ま・ぜる こ・む 

 日中、人々が歩いている姿を表した「昆」と川の水を表した「氵(さんずい)」を組み合わせた字。川の水が入り混じることを表した字ですが、今は水に関係なく、「人や物が入りまじる」意味に使われます。

 

混  コン ま・じる ま・ざる ま・ぜる こ・む 

① 雑のは、 ずかな日、比べてぜる色絵具。                 

 同のは、  シーニチヒーヒー。   ※ 中国語風に読むと楽しいよ。                             

 合 乱  

 

                     【参考】 基本的に、まじって区別できなくなるのが「混じる」。

     まじっても区別できるのが「交じる」。                                                            

 

 ザツ ゾウ

   多い数を表した「九」と「木」と鳥の形を表した隹(ふるとり)」を組み合わせた字。隹(ふるとり)」と「木」で「集」ですよね。そこで「雑」は「多くのものを集める」「いろいろなものがまじる」「ごたごたしている」という意味に使われます。 

 

雑 ザツ ゾウ 

① は、 つのふるとり木かな。

② 音のは、 クキふるとり。                                                 

 巾 木林

 

         【参考】 隹は、イーテンチョウサン(イ﹅丁三)と覚えよう。                     

                               

 

 リャク 

 「田(た)」と至るという意味の「各(カク)」を組み合わせた字。「田の至る」という意味で「実際に現地に行って経営する」ことを表しました。「事業を経営する」「経営のはかりごと(計略)」「物事の大体(略図)」「省く(省略)」の意味に使われます。

 

 リャク

① 図のは、 冬かしら書いて省します。  ※ 「夂」はふゆがしら。

② 略の略は、 タカク(田各)。                                         

 略 

 

 

 サイ と・る

 手の意味の「扌(てへん)」と同じく手の意味の「爫」と「木」を組み合わせた字。「木の実をとる」意味の「采(サイ)」にさらに「扌(てへん)」がついた形。取ると同じく「とる」と読みますが、「つみとる」「選びとる」「とりいれる」という意味に使われます。

 

 サイ と・る

① 用のは、 手ノツキ指が痛いよう。野菜がれんよう。

② 択のは、 テノツキ(ノツ木)。                     

 昆虫集 

 

 

 キン

 神へのお供え物を乗せる台を表し「神」の意味を表した「示(ジ)」と「林(はやし)」を組み合わせた字。「たくさんの木におおわれた神様のお社」という意味の字。そこでは自分勝手なことをしてはいけませんし、行いをつつしむところです。この字は「してはいけない」「つつしむ」という意味に使われます。

    

 キン

① 煙のは、 す、立ち入り止!

② 漁のは、 禁止事項、君にします。                    

 制 

 

 

 ノウ 

 もとはこの字が「熊(くま)」という字でした。熊の力は「能力」と言い、「たいそう強い力」でした。この「たいそう強い力」を能力というようになりました。能力はどんなことでもできます。今は「物事をなしとげる力」「強い力」「できる」という意味に使われます。

 

 ノウ

① 力のは、 ム月ヒヒ。                               

② も、 ム月ヒヒ。                                 

 能 能 

【参考】 もとはこの字が「熊」。熊の力は強い → 能力 「できる」という意味に。                         

     「ム月ヒヒ」は「能」。「ム月ヒヒテンシ」は「熊」。「ム月ヒヒ心」は「態」。

 

【固有種が教えてくれること 自然環境を守るために】

        

過 カ すぎる すごす あやま・つ  あやま・る

 

 水の中に出来る「渦(うず)」の意味の「咼(カ)」と道を進む意味の「之(しんにょう)」を組み合わせた字。「渦(うず)」は水の勢いの強いところに出来ます。「過」は勢いがよすぎて、道をいきすぎる」ことを表した字です。今は「物事の程度をこえる(過大)」「通り過ぎる(通過)」「まちがい、あやまち(過失)」の意味に使われます。 

 

過 カ す・ぎる す・ごす あやま・る  あやま・ち

① 去のは、 ふたをしてたてよこさらにふたをして、シアの道(之)を通する。

② 労のは、 フタタテヨーコ、フタクチドウ(冂|一冂口之)。  ※ ここでは「之」を「どう(道)」と読ませています。琉球民謡のように覚えると面白いね。  

 通過 失 

 

 

 テイ ほど

 心に思っていることを外に出す意味の「呈(テイ)」と稲の形の「禾(のぎへん)」を組み合わせた字。「外に表された稲のすがた」つまり「稲の生長のどあい、ていど、ほどあい」を表した字です。今は、「ものごとの進行のていど」「物事の中身のていど」の意味に使われます。 

 

 テイ ほど   

① は、 ノギグチ(禾口)様曰(いわ)く、「過が大事や!」。

② は、 ノギグチオウ(禾口王)。                      

 度 行

 

 

 

 ホウ ゆた・か 

 お供え物を乗せる器の形を表した「豆(トウ)」の上に、お供え物がゆたかに乗せられているようすを表した字。「物が多くあること」「物があふれるほどたくさんある」という意味に使われます。

 

 ホウ ゆた・か   

 富のは、 がった作だあ。                  

 年のは、 キョクマメ(曲豆)。                                            

 漁 かに実る

 

 

 

 フ ぬの

 「敷き布(しきふ)」を表した字。今は「敷(し)く(布陣)」という意味、また「布(ぬの)」という意味に使われます。

 

 フ ぬの  

① は、 かさ(巾)製破れ傘。                 

② は、 ノーイーキン(ノー一ー巾)。                       

③ 団のは、 ノイチ(ノ一)ごのハバ(巾)。                      

 布 地 

 

 

 ゲン へ・る 

 鉞(まさかり)の形を表した「戊(ボ)」と「口」と長く川の流れが続く意味の「氵(さんずい)」を組み合わせた字。まさかりを打ち下ろすときのかけ声が長く続きますと力がしだいにおとろえます。「力がしだいにおとろえること(減退)」「数量がへること(減少)」「数量をへらす(減量)」意味に使われます。

 

 ゲン へ・る     

 点のは、 さんずいに、ノイチ一口しノつぶ。            

 少のは、 シノイチイチローしノつぶ。                    

 湯加減 

 

 

 ゴ まも・る 

 みみずくの形を表した「萑(スイ)」と手の形を表した「又」と「言」を組み合わせた字。「みみずくを取ろうとしている人に、取ってはいけないよと言ってかばうこと」を表した字です。「まもってやる」意味に使われます。

 

 ゴ まも・る   

① は、 イ(言)うけどサ、イーテンチョウサン(隹)、マタ(又)してる。

② は、 うけどサ、ふるとり(隹)しよう。         

③ 衛のは、 ゲンサ、フルトリマータ(言サ隹又)。             

 護  

 

 

 サイ ふたた・び

 物をのせる台の形を表した字です。台というのは、物を取り去っても「ふたたび」物をのせますよね。そこから「ふたたび」という意味に使われます。  

 

 サイ ふたた・び   

① 会のは、 ふた(冂)、たて1()よこに(二)挑戦。                  

② 建のは、 イチドウ、カマエタテーニ。    ※ タテーニ(、土の書き順ではない) 「冂」の形は、部首名で「けいがまえ、どうがまえ」と言う。ここでは「ドウ」と読ませています。            

 生 来週

 

 

 ゾウ ふ・える ふ・やす ま・す

 食べ物をむす道具のせいろうを積み重ねた形を表し、積み重ねる意味を表した「曽(ソウ)」と「土」を組み合わせた字。「土の上に土をいくえにも積み重ねること」を表します。今は「加えること」「ます」「ふやす」という意味に使われます。 

 

 ゾウ ふ・える ふ・やす ま・す   

① 加のは、 ツチ(土)変よ。を見る日増やそうよ。     

② 量のは、 曜日の差しす田植え。            

③ 減のは、 ツチソタヒ(土ソ田日)。                      

 建てし 水 倍                     

 

【参考】 は、ソタヒ(ソ田日) 

     増加のは、ツチソタヒ  

     僧侶のは、イーソタヒ    

     憎悪のは、ハタテボーソタヒ、または、リッシンベンソタヒ

 

 

 ショウ あかし 

 言うという意味の「言(ごんべん)」と正しい意味の「正(セイ)」を組み合わせた字。「これは正しいと言ってあかしを立てること」を表した字。「あかしを立てる」「あかし」の意味に使われます。 

 

 ショウ あかし  

① 拠のは、 うよ、しい拠をね。                

② 人のは、 ゲンセイ(言正)。                                  

 卒業書 

 

 

 

 セキ せ・める

 とげのある木を表した「朿(セキ)」が変化した1~4画目とお金の意味の「貝」を組み合わせた字。「かした金を返せとせめること」を表しました。「義務をはたせと言ってとがめること」「当然はたすべき義務」という意味に使います。

 

 セキ せ・める  

① 任のは、 十二めるなよ。                  

② は、 ジュウニカイ(十二貝)。                     

 の念 める

 

 

任 ニン まか・す まか・せる

 妊娠(にんしん)しておなかの大きな人の形を表した「壬(ニン)」と「イ(にんべん)」を組み合わせた字。妊娠(にんしん)は女の人に任せられた人としての大切な「役目」です。「大切な役目」「「役目につく」「任せる」という意味に使います。  

 

任 ニン まか・す まか・せる  

① は、 イーノ、さむらい(士)せるの。                

② 命のは、  イノシー(イノ士)。                                  

 任 

 

 

 トウ

 人が成人してりっぱになる意味を表した「充(ジュウ)」と「糸」を組み合わせた字。「ほそい糸を一つにまとめて太いりっぱな糸にすること」を表した字。「一つにまとめる(統一)」「ひと続きになっているもの(系統)」の意味に使います。  

 

 トウ す・べる   

① 計のは、 糸ぼうし(亠)ムしして走る(儿)大統領 。

② は、 イトジュウ(糸充)。

③ 一のは、 糸フタム、ヒトアーシ(糸亠ム儿)。                 

 合 計 

 

 

酸 サン す・い 

 程度が高い、進んでいることを表す「夋(シュン)」と酒を表す「酉(ユウ)」を組み合わせた字。「発酵(はっこう)が進んだ酒、つまり酢(す)」を表しました。「酢(す)」「すっぱい」「つらい、くるしい」「酸性の物質」の意味に使います。

 

酸 サン す・い  

① 素のは、 干支(えと)の酉(とり)ムハとりをいて勝つ。素くれ!

② 性のは、 ニシイー、ムハナツアーシ。  ※ 「イー」は「酉」に入っている「一」、「ハ」は曲げてね。        

 化 二化炭素 

 

 

素 ソ ス  

 「生」のもとの字のと「糸」を組み合わせた字。「生糸(きいと)」を表した字です。織物のもとは「生糸(きいと)」です。「もと」「ありのまま、かざらない(素直)」「ふだん(平素)」の意味に使います。

 

素 ソ ス    

① は、 十二本、糸を素直に並べます。                           

② は、 ジュウニイト(十二糸)。                         

 直  

 

 

設 セツ もう・ける

 仕事や役目の意味の「殳(るまた)」と「言」を組み合わせた字。「仕事を言いつけること」を表しました。「仕事の手配をすること」「設けるという意味に使われます。  

 

設 セツ もう・ける    

 備のは、 おうルマタ(殳)置せよ。                  

② は、 ゲンルマタ(言殳)。                     

 ける 定     ※ 訓読みの「もうける」はよく試験に出ます。

 

 

【カンジー博士の暗号記号】 

 

 

 

  ジュ さず・ける さず・かる

  物を受け取る(さずかる)ことを表した「受(ジュ)」に「扌(てへん」を組み合わせた字。「受(ジュ)」は「受ける(さずかる)」意味にも「さずける」意味にも使われていましたが、区別したほうが分かりやすいということで、「受」の「扌」を加えて「さずける」専用の字としました。「さずける」という意味に使われます。  

 

 ジュ さず・ける さず・かる    

 業のは、 テヘンノツーワマタ授けるよ。

② は、 ウける(に受ける)。                    

 与のは、 テジュ(受)。 

 賞 授 卒業証書与式  ※ 「授賞」の反対は「受賞」

 

 

 

 キ のり 

 糸口から糸を引き出した「己(キ)」と「糸」を組み合わせた字。「己」が「おのれ」という意味に使われるようになって、本来糸口を表す字として「糸」を加えて「紀」としました。糸口は糸の初めの所ですから「初め」の意味に使われます。また「物事のもととなるもの(綱紀)」「百年ごとにくくる(世紀)」「記と同じ意味(紀行文)」に使われます。 

 

 キ のり  

① は、 いと(糸)長き己(おのれ)の書いた行文。

② 行のは、 イトオノレ(糸己)。                      

 要のは、 イトコシ(糸コし)。

 元 二十世紀   ※ 「二十世紀」の本来の読みは「にじっせいき」。許容で「にじゅっせいき」。

 

 

 

 ザイ

 お金の意味の「貝(カイ)」と将来大きな働きをする力がひそんでいる意味の「才(サイ)」を組み合わせた字。「大きな仕事するためのもとでのお金」を表した字で「資金」「資産」の意味で使われます。  

 

 ザイ  

 政のは、 桜見つける産だ。                      

 力のは、 カイサイ(貝才)。                                       

 文化財 

 

 

 ミャク 

 二つの川が合流して一つの川になったことを表す5~10画目と肉を表す「月(にくづき)」を組み合わせた字。体の中で一つになったり分かれたりする「血管」を表した字です。「血管(動脈)」「すじのように長く続くもの(山脈)」の意味に使います。 

 

 ミャク    

① は、 月くくく折り重なりし飛騨山脈。               

② は、 月くくく。                              

 脈 

 

 

 

 シキ ショク お・る 

 印の音を表す「戠(ショク)」と「糸」を組み合わせた字。「しるしのつけられた糸」を意味を表します。しるしをつけられた糸は織(お)られて布になりますので「織(お)る」という意味に使われます。また「組み立てる」という意味にも使われます。

 

 シキ ショク お・る       

① は、 、めしノつぶとるかな。  ※ 16~18画を「めしノつぶ」と読ませています。           

② は、 イトヘンに、オトをのばして、めしノつぶ         

 り 布を 

 

 

  チク きず・く

 竹で打ち鳴らすを表した「筑(チク)」と「木」を組み合わせた字。「筑(チク)」を打ち鳴らすように「木で地面をつき鳴らす」ことを表した字。家をたてるとき、その土地をかためるために木でついて地固めをしますよね。この地固めのことを「木でつく」→「木づく」と言いました。「土台をつくる」「家を建てる」「きずく」意味に使われます。 

 

 チク きず・く     

① は、 に変エ、ボン(凡)までにく城。            

② は、 タケエボンキ(竹エ凡木)。                         

 築 生活を   

 

 

 キュウ  

 「日」のわきに長く線を引いた形の字。「日が長いことたった」という意味を表します。「久しく日や時間がたって、古くなる」「古い」「昔の」という意味に使います。

 

 キュウ       

 式のは、 1日で新交代、早すぎ、ル~。                

 道のは、 イチニーチ(1日)。                         

  旧

 

 

 キ

 コンパスの形をした「夫」と「見」を組み合わせた字。「円をえがく道具」という意味。円をえがくのにどうしても必要なものなので「人間にどうしても必要なきまり」という意味に使われます。    

 

       

 定のは、 夫見範意識の則集。                    

② は、 二人ている例集。                      

 律のは、 オットミール(夫見)。                        

  規 約  

 

 

 ソク

 財産の意味の「貝」と切り分ける意味の「刂(りっとう)」を組み合わせた字。「財産を切り分ける」という意味の字。財産を分けるときには「きまり」にしたがって分けないと争いのもとになります。「きまり」という意味に使います。

 

 ソク     

① は、 貝リっぱ則正しい貝の殻。                    

② は、 カイリー(貝リ)。                          

 則 

  

【熟語】 規則:二人で見ている貝リっぱ  二人ミルカイリー

 

漢字 学年   覚え方        意味        代表的な熟語

則  5    カイリー       きまりのこと            規則、原則

測  5    シーカイリー    いろんなものをはかる   測定、予測

側  4    イーカイリー    そば、わき       側面、側近(そっきん)

惻  中一  ハボ(ー)カイリー  おもう、過去を思う    追憶、記憶

             ※ 「ハボ」は「ハボー、ハタテボー」。「忄(りっしんべん)」の書き順は「ハタテボー」です。

 

貯 チョ た・める

 お金の意味の「貝」と糸をまいてしまっておく道具の形を表した「宁(チョ)」を組み合わせた字。「お金をしまっておく」ことを表した字。「お金をためる(貯金)」「ためる(貯水)」意味に使います。 

 

 

貯 チョ た・める  

 金のは、 タめてウチョウ天だよ、この金。               

 蔵のは、 カイウチョウ(貝ウ丁)。  

 蓄のは、 カイウーティー(貝ウT)。    

 水池

 

 

 ケイ かた

 木型のわくを表した1~4画目と刀を表した「刂(りっとう)」と「土」を組み合わせた字。「土で作った鋳型(いがた)、土型」を表します。「もとになる形」「手本」という意味に使います。

 

 ケイ かた  

① は、 この鳥居(1~4画目)リっぱながいい。               

② は、 鳥居(1~4画目ード(土)。                    

③ は、 ケイド(刑土)。                    

 型 的 俳句の定五七五

 

 

 エキ

 腋(わき)の下の意味の「夜」と水の意味の「氵(さんずい)」を組み合わせた字。「わきの下に出る汗」を表した字。今は「水のような状態のもの」という意味に使います。    

 

 エキ     

① 体のは、 冷やされてずかにになる。           

② は、 シヨル(シ夜)、シヨルハムニダ。   ※ 韓国語風に読むとおもしろいよ     

③ は、 ずかにフタ(亠)イタはらう。                

 化 状化 水溶

 

 

 キ もと もとい

 穀物の殻と実を振り分ける道具を「箕(み)」と言いますが、「箕」の昔の字は「其(キ)」。形が四角なので、四角い形をしたものを表すのに「其」を使います(旗、碁)。「基」は「其」と「土」を組み合わせた字。「四角形の土地、家を建てるための土台」を表します。 今は「物事のより所となるもの」「もと」という意味に使います。

 

  もと もとい      

 本のは、 本、ハ土へ。本です。               

 地のは、 匹、かの俵際。                  

 礎のは、 サ二イーパードー(サ二一八土)。                 

 点 調  

 

 

 ガク ひたい ひたい

 お客を表す「客(カク)」と顔の形を表した「頁(おおがい)」を組み合わせた字。お客と向かい合って話をするとき額(ひたい)を寄せ合って話すことから、「ひたい」、また「お客の目につく所にかかげる絵や書(額縁)」「人の目につきやすい所(額面)」「額面にかかれている金額を表す数字」の意味に使います。

 

 ガク ひたい ひたい       

① は、 おさ~ん、大きな貝(頁)が、に乗ってますよ~。  ※ 落語風に読むと面白いよ。

② は、 客一ハ額に汗をして 

③ 縁のは、 ウカクイチノメハ(ウ各一ノ目ハ)                 

④ 高は、 キャクオオガイ(客頁)                   

 全額 面 額(訓読み)   ※ 「頁(おおがい)」は頭や顔を表します。頭・顔・額

 

 

 コ ゆえ

 古びたものを表す「古(コ)」と手にぼうをもった形を表した「攵(のぶん)」を組み合わせた字。「古くなって役に立たなくなったものをぼうでたたいてこわす」ことを表した字。「こわす」「こわれる」「古い」「わけ(何故、なにゆえ)」「わざとする(故意)」という意味に使います。     

 

 コ ゆえ            

 郷のは、 を、はらうよ君の郷でさ。やめろや!       

 意のは、 コノブン(古攵)                           

 人のは、 コケハラウー(古ケハラウー)                

 故 国 知新 

 

【やなせたかし アンパンマンの勇気】

 

 

 

 

 

 フ

 「箒(ほうき)」の本字であり、箒を手にした形を表した「帚(ほうき)」と「女」を組み合わせた字。「箒を手にした女」という意味で「家の働き手の女の人」を表しました。「一家の主婦(妻)」「大人の女性」という意味に使います。  

 

      

① は、 くノ一ヨワったかさ(巾)人用。              

② は、 このカサ(巾)よ。                    

③ は、 ジョヨワーキン(女ヨワ巾)。                       

 人服 婦 夫婦(熟字訓で)

 

 

 キュウ すく・う 

 手にぶきをもっててきを打つ意味を表した「攵(のぶん)」と求める意味の「求(キュウ)」を組み合わせた字。てきにおそわれてたすけを求めたので、求めにおうじててきを打ってすくうことを表しました。「すくう、たすける」という意味に使います。 

 

 キュウ すく・う

 出のは、 よこ一に、ターテンクーテンノブンう。           

 援のは、 イー、ターテンくーテン(求)ケーハラウー(攵)  ※ 中国語風に読むとおもしろいよ。 

 急のは、 キュウノブン(求攵)。

  救助 急車

 

 

格 カク

 石段が規則正しく並んでいる意味の「各」と「木」を組み合わせた字。木を規則正しく組み合わせて作った格子(こうし)を表した字。「規則(きそく)、基準(きじゅん)(資格)」「正しい(厳格)」という意味に使います。      

 

格 カク

① は、 木曜日地で合発表だ。                     

 別のは、  キカク(木各)、キカクハムニダ。  ※ 韓国語のように読むとおもしろいよ。                           

 格 

 

 

職 ショク

 しるしの意味の「戈(ほこ)」と「音」でしるしの音、つまりことばという意味の「戠(ショク)」と「耳」を組み合わせた字。「ことばを耳に入れる」こと、つまり「人々の話す言葉をよく耳で聞き分けて処理する役所の仕事」を表しました。今は単に「仕事」の意味で使います。

 

職 ショク   

 場のは、 に、おっと(音)しノつぶ。  ※ 最後の三画を「めしノつぶ」と読ませています。                 

 人のは、 耳音のめしノつぶ。        ※ 音の5画目はのばしてね。                  

 員室 

 

 

  

移 イ うつ・る  うつ・す

 イネを表す「禾(のぎ)」と多いを表す「多」を組み合わせた字。昔、政治を行う人は、イネが多く取れるとそれをたくわえておき、イネの取れないときに取れない地方に「移す」ことをしました。ここから「うつす(移動)」という意味に使います。また「変化する(移住)」という意味にも使います。

 

移 イ うつ・る  うつ・す

 動のは、 ノはらの木タタっとす、ノギタ(禾多)君。             

 住のは、 ノギタタ(ノ木タタ)。                                  

  転 

 

 

 ボ はか  

 日がしずんで草原の中にかくれた形を表した「莫(ボ)」と「土」を組み合わせた字。日ではなく「死体がかくれている土」という意味です。「おはか」という意味にも使います。

 土を高くもりあげたおはかは「墳」。平らなおはかは「墓」。

 

 ボ はか     

① 地のは、 むいかで墓。                  

② 前のは、 サーヒーイーパードー(サ日一八土)。    中国語風に読めるかな              

 参り 

 

              【参考】 墓 サーヒーイーパードー     暮 サーヒーイーパーヒー

          幕 サーヒーイーパーキン      募 サーヒーイーパーリキ

          慕 サーヒーイーパーショーテン    蟇 サーヒーイーパーチュー(ひきがえる)

 

 

 ギ

 「善」や「美」の意味の「羊」と自分という意味の「我」を組み合わせた字。「我(自分)を、美しくよい人にする道」という意味の字。「正義の道(義務)」「言葉の正しい意味(語義)」「かかわりはないけれどもご縁があって一族となった人のこと(義父、義母)」「本当ではない足や手など(義足、義手)」の意味に使います。  

 

      

 理のは、 は正の味方なり。                  

② は、 王ノのばしたテ(にはめしノつぶ。  ※ 最後の三画を「めしノつぶ」と読ませています。           

③ は、 ソオウガ(ソ王我)。                          

 義 務 

 

 

 サツ サイ セツ 

 てきをころすぶきを投げる意味の「殳(るまた)」と切りたおす木に×じるしをつける意味を表した1~6画目を組み合わせた字。「木を切りたおすように人をころす」ことを表した字。

 「ころす(殺害)」「なくす、けす(抹殺、相殺(そうさい))」という意味に使います。

 

 サツ サイ セツ

① 人のは、 しめ(〆)ころすて又しめす。こわいよ~。     

② は、 メ木ルマタ(殳)。    殳はルマタ                 

 意 虫剤

 

 

 ヒン ビン まず・しい

 分ける意味の「分」とお金の意味の「貝」を組み合わせた字。「お金を分ける」ことを表した字。お金を分けるとお金が少なくなりますよね。そこから「まずしい(貧乏)」「物が少ない、物事にとぼしい(貧血、貧弱)」という意味に使われます。 

 

 ヒン ビン まず・しい 

 乏のは、 けあって食べるなりしくも。          

② 民のは、 ブンカイ(分貝)。                          

 しい に生きる

 

 

 ハン

 「木」という字の右半分を表した「片(かたへん)」と板の意味の「反」を組み合わせた字。「板を小さく切ったもの」で「昔、印刷につかった版木(はんぎ)」を表した字。「印刷をして書物を作る(出版)」「人口や土地を記録した帳簿(ちょうぼ)(版図(はんと))」という意味に使われます。 

 

 ハン     

① は、 ノぶた(亠)一ノ又社。                

 画のは、 カタハン(片反)                          

 版 

 

 

【あなたは、どう考える】 

 

 

述 ジュツ の・べる

 「ジュツ」という発音を表した「朮(ジュツ朮)」と道を進んでいくことを表した「之(しんにょう)」を組み合わせた字。「道を進んでいく、物事がうまく進行する」ということを表した字。今では、「思っていることをうまく説明する、のべる」という意味に使います。  

 

述 ジュツ の・べる 

 語のは、 ホーテン(しんにょうのこと)。                              

② は、 ホーテンシンニョー(朮之)。   ※ 中国語のように読むといいよ。

 述 

 

 

 カ ケ かり

 標準線を意味する「一」の下に下向きの足の形を表した「夂」を加えた「反」と人を表した「イ」を組み合わせた字。「下降している人」を表した字です。人が下降することは一時的なものであり、本当のすがたではありません。ここから「一時的」「ほんとうでない(仮病)」「かり(仮説)」という意味に使います。

   

 カ ケ かり   

 面のは、 イハン(イ反)でしょ、その装。                 

 説のは、 イーハン(イ反)。                       

 定 の住まい     「反」の「厂」もがけを表しています。よって書き順は「一ノ」。

 

 

【熟語の読み方】

 

 

飼 シ か・う

 「つかさどる、とりあつかう」いみの「司(シ)」と「食」を組み合わせた字。「食べ物をつかさどる、人間が動物に食べ物を与えて育てる」ことを表した字。「動物を飼(か)う」という意味に使います。

 

飼 シ か・う   

 育のは、 しょくへんに、フーゥッ一口飼いならす。               

 料のは、 しょくへんツカサドール(司)。                

 い主 放し  ※ 「食」がしょくへんになると、「飠」の形になります。

 

 

綿 メン わた

 白い布の意味の「帛(ハク)」と「糸」を組み合わせた字。「綿(わた)、真綿(まわた)」「つながる(連綿)」「ふわふわした感じのもの(綿雲)」という意味に使います。  

 

綿 メン わた   

① 綿糸の綿は、 いと白き、はば(巾)のそろった綿布団(わたぶとん)。     

② 綿花の綿は、 糸白きハバ(巾)。                   

③ 綿毛の綿は、 イトシロキン。                             

 綿雲 綿菓子食べたあい 綿

 

 

 キョ い・る

 人がいすにこしかけている形を表した「尸(しかばね)」と音を表す「古(キョ)」を組み合わせた字。「人がすわっている」ことを表した字。「人がすわっている」「いる」「すむ」という意味に使います。  

 

 キョ い・る 

① は、 コノ古い家に転のオボエタロウ。                 

 間のは、 コノこ(古)。                              

③ は、 コノフール(古)。                           

 居 留守 

 

 

 エイ なが・い

 二つの川が合わさって一つの川になって流れる所を表した字。川はどこまでも流れていきたえることがありません。川がながく続くことを表した字です。「ながい」「かぎりがない(とこしえ)」という意味に使います。 

 

 エイ なが・い

 久のは、 点打って八時よりあげ水を書く。                  

 遠のは、 点打って水の頭をちょっと曲げ。                    

 住   

 【参考】 はねぼうに点打ち水が氷です。

 【参考】 「長い」は空間的なものに。「永い」は時間的なものに、使われます。

 

 

 キュウ ク ひさ・しい

 こしのまがった老人が、足を引きずるようにして、歩いている姿を表した形を表した字。「時間が長くかかる」ことを表した字。「長い、永い、ひさしい」「長い間」「長く続く」という意味に使います。 

 

 キュウ ク ひさ・しい  

 久のは、 クをはらい久しぶりだね、おっかさん。              

 遠のは、 るしみを右にはらって久しぶり。  ※ 久遠(くおん)

③ は、 マがさかしぶり。

 走 しい                         

 

 

 ドク

 生きる意味の「生」と「母」という字を組み合わせた字。「死にかかっている母親を生きかえらせるほど強いききめのある薬、劇薬」を表した字。劇薬は飲みすぎると生命に危険があります。そこから「体に悪いもの」のことを「毒」というようになりました。「毒」「人の心をきずつける悪口(毒舌)」という意味に使います。 

 

 ドク      

① は、 十二時にの消、コロナ菌。                   

 薬のは、 ジャジャジャジャーン。十二時に母(毋)盛るミステリー。 

 毒 食中  

 

 

 エイ いとな・む 

 労働の意味の1~5画の「ツワ」と宮殿の宮の意味の「呂」を組み合わせた字。「力をつくして宮殿をいとなむ」ことを表した字。「仕事をする(営業)」「計画する(営利)」「軍隊のとどまる所(陣営)」という意味に使います。

 

 エイ いとな・む  

① は、 ツーワクチノクチ(口ノ口)任せ。                  

② は、 ツワクチノクチ(ツワ口ノ口)。                                  

③ 業のは、 ツかれたたしノロノロ営業。

④ ツバメはスワロー、むはツワロー(ツワ呂)。

 業      「営む」は、よく送り仮名が試されます。「いとな」と「む」。

 

 

 ハン おか・す

 犬の形を表した「犭(けものへん)」と人の形を表した4~5画目を組み合わせた字。「犬が人におそいかかる」ことを表した字。「きまりや道徳にそむく」「つみをおかす」という意味に使います。

 

 ハン おか・す  

 罪のは、 イノししのフしぎな動き、人やあ!                         

 人のは、 イノフし。                              

  

 

講 コウ

材木を組み合わせ組み立てた形の「冓(コウ)」と言葉の意味の「言(ごんべん)」を組み合わせた字。「言葉を組み立てる」という意味の言葉。

「組み立てられた語、説明(講話)」「よく考えて適切な処理を行う(講じる)」また「仲よくする(講話)」という意味に使います。

 

 コウ    

① 義のは、 サ二回、ふたたてぼう(ー)に(二)、講義する。      

② 習のは、 言(ごんべん)サ一再び。                 

③ 話のは、 ゲンサニ、フタタテーニ(言サ二、冂|二)。          

 演 大学の堂 

 

 

 シ

 がけの形を表した1~6画目と「シ」という音を表す「帀」を組み合わせた字。軍隊はがけを利用して陣をとります。軍隊の「隊」の「阝(こざとへん)」もがけを表しています。「軍師」も初めは「軍隊」の意味でしたが、のちに「軍の作戦を立てる人」に変わりました。ここから「教える人(教師)」という意味に使います。 

 

 シ    

① は、 たてて、ココかさ(巾)さす教師。          

② は、 ノタテココ一がさ。

 師 

 

 

  セイ ショウ

 清(きよ)めるという意味の「青(セイ)」と「米」を組み合わせた字。「白くした米、精米」を表した字。今は「念入り(精選)」「すぐれたもの(精鋭)」「根気がよい(精勤)」「くわしい(精巧)」という意味に使います。 

 

 セイ ショウ  

① 神のは、 作りき心の神で。   ※ 青には清らかという意味もあるんですよ。                    

② 密のは、 青。                                           

 米     

 

 

【想像力のスイッチを入れよう】

 

 

 カン な・れる な・らす

 穴あき銭(穴の開いたお金)にひもを通すことを「貫(カン)」といい、この字は貫(つらぬ)き通す意味があります。この「貫」と心の意味の「忄(りっしんべん)」を組み合わせた字。「貫(つらぬ)き通す心」を表した字。何事でも貫き通せば「なれて」うまく出来るようになるものです。「なれる(習慣)」「ならわし(慣習)」という意味に使います。

 

 カン な・れる な・らす 

① は、 たてて、くフ―ノ一カイとる習慣。

 習のは、 ハボー、くフーノ、イチカイ。

  慣用句

 

 

 イ かこ・む かこ・う 

 井戸(いど)の形を表した「井(い)」とかこいの形をした「囗(くにがまえ)」を組み合わせた字。「井戸をかこう」ことを表した字。「かこむ」「かこう」「まわり(周囲)」「かぎられた部分(範囲)」という意味に使います。 

 

 イ かこ・む かこ・う   

① は、 ふたをしてよこよこたてたてふたとじて、井戸の周みます。

② は、 くにがまえ井。    書き順注意                                      

 い 碁 範

 

 

 エキ ヤク 

 皿の形を表した「皿」の上に横にした「水」という字がのっている形の字。皿の上に水が見えるということは、皿から水が溢(あふ)れていることを意味しています。ここから「ものがあふれるほどある」「もうかる」「得」「ためになる」という意味に使います。「溢れる」という字は「益」に「氵(さんずい)」加えた字です。 

 

 エキ ヤク  

① は、 の利かでに盛る。                

② は、 ソ、イーパーサーラー(ソ一八皿)。                 

  御利(仏教の言葉で) 

 

 

災 サイ わざわ・い

 曲がりくねった川の形を表した「巛(セン)」と「火」を組み合わせた字。昔、わざわいをこうむる大きなものは「洪水」と「火事」でした。ここから「巛」と「火」を組み合わせ「わざわい」という意味を表しました。今はいろいろな「わざわい」の意味に使います。

 

災 サイ わざわ・い

① は、 くくく火。                               

② も、 くくく火。                               

 害 い   ※ 「くくく」は洪水、「火」は火事。

 

 

【複合語】

 

 

 シ えだ

 一つのものからたくさんのものが分かれるという意味の「支(シ)」と「木」を組み合わせた字。木のみきからたくさん分かれ出た「木のえだ」という意味に使います。 

 

 シ えだ    

 葉のは、 をまさにしっかりえる枝。            

 豆のは、 キシ(木支)。                             

 道の枝は、 キジューマタ。                           

 葉末節 小枝 を折る  

 

 

 ヒ つい・やす つい・える

 二本のぼうに糸がからまった形でもつれを取り払う意味の「弗(フツ)」とお金の意味の「貝」を組み合わせた字。「何かをしたり何かを買ったりするときにしはらうお金」を表した字。「しはらうお金(費用)」「お金を使う(消費)」という意味に使います。

 

 ヒ つい・やす つい・える     

① は、 ユミナガ君、ほタテ二つのカイ費。               

② は、 ユミ、タテタテカーイ。                        

 費 

 

 

 ゼイ

 着物を脱ぐ(着ているものを取りのぞく)意味の「兌(ダ)」と稲の意味の「禾(のぎへん)」を組み合わせた字。昔は、税として納める稲を取り入れた稲の中から取りのぞいて別にしておきました。今はお金で納めますよね。「税金」という意味で使われます。 

 

 ゼイ     

 金のは、 キソうなさんも金納めたゼイ。            

② は、 キソうなおさん。                  

③ は、 ノギソアーニー(禾ソ兄)。                          

 の義務 消費税 所得 

 

 

 セイ 

 枝がたくさんのびすぎたことを表した1~6画目と切る意味の「刂(りっとう)」を組み合わせた字。「のびすぎた枝を切って生長をおさえてほどよくする」ことを表した字。「切る(制作)」「おさえる(節制)」「ほどよくするためのきまり(制度)」という意味に使われます。  

 

 セイ   

 止のは、 ノニカサ(巾)っぱ立てる度です。

 度のは、 ノニキンリー(ノ二巾リ)                     

 限 

 

 

 エイ 

 人がすれ違(ちが)うことを足の形で表した「韋(イ)」と道の形を表した「行(ギョウ)」とを組み合わせた字。「人が行ったり来たりして警戒(ケイカイ)してまもる」ことを表した字。「まもる(防衛)」「まもる人(守衛)」という意味に使います。  

  

 エイ   

 生のは、 イノユーロ、護をつける、一ノ十の一 。        

② 、 ノイノユーロ一ノ十一丁目。                 

 人工星 防

 

【参考】 「韋」のつく漢字には、「違う」「偉い」「緯」などがある。

     「違」は、「道をすれ違う」「間違う」という意味に使います。間違い、違反 

     「偉」は、「常人とは違う人」という意味に使います。偉人

     「緯」は、「行ったり来たりして織る横糸」という意味に使います。経緯、緯度、北緯 

 

 

 コウ たがや・す

 土をほりおこす道具である耡(すき)を表した「耒(すき)」と田の形をあらわした「井(イ)」を組み合わせた字。「すきを使って田んぼをたがやす」ことを表した字。「たがやす」「仕事」という意味に使います。

 

 コウ たがや・す 

 地のは、 つのよこよこたてたて耕すぜ。              

② は、 そうぜ、ニッキイー!(二木井)。              

 作 雨読

 

 

 ソン そこ・なう そこ・ねる

 円(まる)い形を表した「口」とお金の意味を表した「貝」を組み合わせた「員」は、「円」のもとの字でお金の意味です。「損」は「お金に手をつける」ことを表した字。「お金がへる」「そんをする」「そこなう」「そこねる」という意味に使います。  

 

 ソン そこ・なう そこ・ねる         

 失のは、 その手(口貝損なうぞ!するぞ!           

 害のは、 テグチカイ(口貝)。                       

③ は、 テロカイ(口貝)。

 得 傷 賠償

 

 

 フン こ こな

 「米」と分ける意味の「分」を組み合わせた字。「米のこな」を表した字。今は、米にかぎらずこなのような状態のものを「こな」と言います。「こな(花粉」「こまかくくだく(粉砕)」「おしろい(白粉)」という意味に使います。  ※ 「白粉」は、熟字訓(特別な読み)で「おしろい」と読みます。

 

 コ こ こな      

① は、 米分けて。パン小麦症。ハクショーン。       

 末のは、 ベイフン(米分)。                          

 雪 

 

 

 キン なら・す

 弦楽器の弦を調律する所の形を表した「匀(キン)」と「土」を組み合わせた字。音をととのえる調律のように土地の高い所と低い所を平らにならす」ことを表した字。今は土地にかぎらず「平らにならす(平均)」「つりあいを取る(均整)」という意味に使います。

 ※ 皆さんは土をならす「トンボ」と言われている道具を知っていますか?「均」の4画目を「トンボ」、5画目を「人と人の手」、6・7画目を「トンボがあっちに行ったりこっちに来たりしている形、というように見立ててみてください。どうでしょう、本当にそのように見えてきますよね。このように覚える方がよく理解できるかもしれませんね。 

 

 キン なら・す  

① は、 その土ノ、フすよ平に。 

 等のは、 土ノの上(え)の、フン均等にします。             

 整のは、 ツチノフン(土ノフン)。                    

 100円一 質 等   

 

 

 ユ

 「会」の意味の「亼(シュウ)」と、船の意味の「月(ふなづき)」と、川の流れを表した「刂」を組み合わせた8~16画目の「亼月刂」は、「川に舟が集まり会う」という意味で「舟で物を運ぶ」ことを表しました。「輸」は「車で物を運ぶ」という意味です。今は、車や舟に関係なく「物を運ぶ」意味に使います。

 

 ユ     

 入のは、 車ヤネ(𠆢ん、一月(ひとつき)リっぱに入しや。  ※ 関西弁風に読んでね。 

 血のは、 シャーヤーネ、イーツキリー。   ※ 中国語風に読んでね。               

 出 

  

 

 ダン トン 

 円い形を表した「口」と長さの基準でよりどころという意味の「寸(スン)」を組み合わせた字。「しっかりとしたよりどころがあって一つにまるくまとまったもの」を表した字。「まるいもの(団子)」「まとまり」「集団」という意味に使います。

 

 ダン トン   

 地のは、 くにがまえ、一法師が寝る布団。   ※ 書き順注意     

 体のは、 フタ十点しっかりトメール(冂十丶一)。         

 結のは、 ホッチキス、ジッテンイチ(冂十丶一)。            

 団 子 合唱

 

 

 ム つと・める つと・まる

 武器のほこを表した「矛(ム)」と武器を手にもった形の「攵(のぶん)」と努力の「力」を組み合わせた字。昔、成人した男性は矛(ほこ)を手にして国の守りにつくという「つとめ」がありました。その「つとめ」を表した字。「つとめ(義務)」「仕事」「つとめる」という意味に使います。

  

 ム つと・める つと・まる     

① は、 マア、ノノブン、力を込めて事するよ。

② は、 マアノ、ノブンリキ(マアノ攵力)。                 

 委員をめる 

 

 

【大造じいさんとガン】

 

 

 カイ こころよ・い

 決めるという意味の「夬(ケツ)」と心の意味の「忄(りっしんべん)」を組み合わせた字。「決心する」という意味の字。決心するとさわやかな心になります。ここから「こころよい」「非常に速い(快速)」という意味に使います。  

 

 カイ こころよ・い 

 晴のは、 真心(=心)ユ快い。               

 速のは、 ハタテボウ、ユジン。                        

 快 

                                        

      【参考】はりっしんべん。心情に関係した漢字を表します。

          ここでは、「真心(まごころ)」と読ませています。

          また、忄(りっしんべん)」の書き順はハを書いてから|を書きますので、

   「ハタテボウ」「ハボウ」とも読ませています。 

 

 

 ネン も・える も・やす も・す

 「犬」と肉の意味の「月(にくづき)」と「火」を組み合わせた字。「火をもやして犬の肉をやく」ことを表した字。「火をもやす」「もえる」という意味に使います。 

 

 ネン も・える も・やす も・す     

① 費のは、 が吠(ほ)えます。ワンワンワンワン!()。    

② 料のは、 カゲツケンテンシ(火月犬)。                

 料 

 

                    【参考】 五画から八画の「月」は「にくづき(肉)」です。字を少しななめにします。

            「は「れんが・れっか」ここでは「てんし」と読ませています。

            火の上で、肉が焼かれているんですね。犬かどうかは分かりませんが。

            「カゲツケンテンシ!」とかっこよくおぼえてください。

 

 

 ソツ リツ ひき・いる

 飛んでいる鳥が引っかかるように仕組んだ網(あみ)の形を表した字。ひっぱってあみをはりますので「ひっぱる」という意味を表します。「ひっぱる」「人をひきいる(引率)」また「全体から見たわりあい(百分率)」という意味に使います。

  

 ソツ リツ ひき・いる   

① は、 ふた(亠)りくム(幺)テンテンテンテン(ンノ丶)十回引率。 

② は、 フタくムテンくジュー(亠幺ンく十)                    

 率  

【参考】 両側(上下)から濡れた糸を引っ張る形。

     中央の「テンく」(ンノ丶)は飛び散るしずくを表しています。

             八・九画目の「く」は離します。

    このように覚える方が分かりやすいかもしれませんね。

 

 リョウ

 命令の意味の「令」と頭の形をした「頁」を組み合わせた字。「命令をうけて、それをよく頭におさめる」ことを表した字。今は「大事な所、要点(要領)」「しっかりとおさえる、自分のものにする(領収)」「治める、治める人(領土、大統領)」 という意味に使います。 

 

 リョウ      

 土のは、 一ノ貝はどこだ!と大統    

② は、 レイ、イチノメハ(令一ノ目ハ)       

③ は、 レイオオガイ  

 海のは、 レイ、イチノカイ。       

 尖閣は日本の土です 竹島は日本の土です 北方土を返してください

   

    【参考】「令」は、「ヤネテンマ」と、覚えてもいいですね。

 「頁」は、「おおがい」。「イチノメハ」と覚えてもいいね。

  小学校で習う「頁」のつく字

  顔(2) タツノサン(さんづくりの形)のイチノカイ。

  頭(2) マメたさんのイチノカイ。

  題(3) 日曜日、正しくはらうイチノカイ。

  願(4) がんだれに、さいイチノカイ。

  順(4) 川のながれにイチノカイ。

  類(4) 米きなイチノカイ。

  額(5) さんにイチノカイ。

  頂(6) チョウ、イチノカイ。

   預(6) マア、大きな(おおがい)。マア、イチノカイ。

 

 

 ドウ みちび・く

 道の意味の「道(ドウ)」と物事の基準の意味の「寸(スン)」を組み合わせた字。「よりどころとなる基準をもとにみちびき教える」ことを表した字。「みちびく、教える(指導)」また「伝える(伝導)」という意味に使います。 

 

 ドウ みちび・く  

① は、 このだ!一法師をくぞ!              

 入のは、 ミチン(道に寸)。   

③ くって、ドウスンねん。     

 火線 勝利に

 

 

 

 ドウ  

 ていどが高くりっぱという意味の「高尚(コウショウ)」を表す「尚(ショウ)」と「土」を組み合わせた字。ここでは「尚」はりっぱな家を表しています。「堂」は「高くもりあげた土の上にたつりっぱな家(本堂)」という意味に使います。また「りっぱなようす(堂々)」という意味にも使います。

 

 ドウ      

 々のは、 チイ(小)さいワ、のおでは。            

② は、 ショウワロード(小ワのロー土)。               

③ 殿は、 ショー、ワクチドー(小、ワ口ん土)。  ※ 「ショー、ワクチんドー」は、沖縄の歌のように覚えると楽しいよ。          

 堂 正々々 公会

 

三画目までの「小(ショウ)」を、中央真上に書くときは、ソ(たてそ)(たていちそ)」の形、書き順で。

しょうがしら。なおがしら、とも読みます。

 

 

【参考】

 

専門の、専の形は、糸巻に、もっぱら糸を、巻く形だよ。

専門の、センには点は、ありまセン、もちろん口も、ありません。

専門を、センと読むとき、点(、)はなし。これを覚えておけばいいですよ。

博識の、博のつくりは、苗を手で、広く田植えを、する形だよ。

博識の、博には点が、ありますよ。ハク・バクと、読むとき点が、つきますよ。

 

原因  原因は、がけくて、さくて、きく国を構える(くにがまえ)。

 

準備  シライノテンチョウサン(シ隹)分間。イーサおいらは、つだけ、

事を済ませ、準備をするよ。

 

挨拶  あいさつ  テムヤテクククタ。テ(ムヤ(矢)テ)くくくタ。

 

獣   けもの  ツダイチローイヌ。ツ田一ロー犬。

2024.10.19 Saturday