東書5年 前期分 音読で漢字を覚えよう おにぎり石の伝説 インターネットは冒険だ 他
先生方、保護者の皆様、コピー加除訂正等をして、使いやすように加工してください。
全国の先生方へ
皆さん、漢字の指導に悩まれていませんか。どうして覚えてくれないのかな?教え方が悪いのかな?そのようにお悩みの先生はきっとたくさんおられることでしょう。実は私もそうでした。
この漢字音読集を考えるきっかけになったのは、ある一人の女の子のからかいのような言葉からでした。
「先生、バラって漢字で書ける?」
「よう書かんなあ、自信ない。」
するとその女の子は得意げに、
「くさつちジンジンカーイ、くさビーイー。」
と声高らかに黒板に薔薇という漢字を書いたのでした。
私は、これは面白いと思いました。以来3年間、試行錯誤を繰り返しながら漢字音読集を充実させてきました。
ここでは、漢字を分解し、訓読みや音読み、部首名の読みや語呂合わせなどを使って、子どもたちが楽しく漢字が覚えられるように唱えさせてきました。私は、この覚え方を「漢字音読」と称して授業の最初に一斉音読をさせてきました。先生がいなくても読み始めるように指導しました。皆さんも、是非実践してみてください。3か月、半年と続けるうちに確実に漢字の力が身についていくことが実感できます。
なお、漢字の成り立ちと意味、指導のポイントなども載せていますのでご活用ください。効果ありです。音読で授業のリズムを作るのです。
保護者の皆様へ
家庭での漢字学習、特に自主学習に使っていただくと効果があると考えています。漢字を覚えることが少し苦手なお子様も、粘り強くまず3か月は続けさせてみてください。興味の向かないお子様には、ご家族が寄り添って、せめて3か月続けてみてください。漢字を苦手にしているお子様は、授業の漢字指導だけでは絶対的な学習量が足りないと考えています。家族の協力で繰り返し繰り返しチャレンジしてみてください。家族で楽しく覚え方をマスターできるといいですね。
5年生の皆さんへ
皆さん、漢字を覚えるのは楽しいですか?苦しいですか?何でやらんといけんの?なんて思っているんでしょうね。まあ、日本人だから漢字やりましょう。自分の人生で使っていく国語の基礎基本ですからね。思考し行動するその源になるものですからね。やるしかないね。でも、どうせやるなら楽しくやりましょう。家庭での予習、自主学習としての復習などに活用してみてください。自分なりの漢字音読集を作ってみるのも力になると思います。すぐには結果は出ないかもしれないけれど、やっていきますと得点が20~30点アップしていきます。また、中学校に進んでからも漢字が楽しく覚えられます。この漢字音読集は必ず君の力になると信じています。「継続は力なり」です。さあ、やってみましょう!
【漢字音読の方法】
さて、以下、漢字は次のように覚えましょう。
青い字のアンダーラインの部分を繰り返し音読します。
①や②は覚え方の例です。覚えやすい方を覚えるといいでしょう。
覚え方は書き順どおりになっています。(ちがう場合はただし書きあり。)
【授業での実践】 例「像」 TとCの交互読み
T:ゾウ C:ゾウ
T:想像の像は、 C:想像の像は、
T:イーゾウ。 C:イーゾウ。
T:画像の像は、 C:画像の像は、
: :
このように、熟語まで(アンダーラインの部分を)一斉読みをしていきます。
毎時間、授業開始5~8分程度で読める範囲を音読。(慣れてきたら、T役は児童でも可。臨機応変に。)
先生方、保護者の皆様、コピー加除訂正等をして、使いやすように、どうぞ加工してください。
かたい意味の「石」と空高く飛ぶ意味の「隺(カク)」を組み合わせた字。「人の心が高くかたいこと」を表した字で「物事がしっかりとしている」意味に使われます。「たしかめる」の意味にも使われます。「確か」はよく読みがためされます。「たし」と「かめる」ですので、「たす(+)かめる」と覚えるとよいでしょう。
この字は次のように覚えましょう。青い字のアンダーラインの部分を繰り返し音読します。①や②は覚え方の例です。覚えやすい方を覚えるといいでしょう。覚え方は書き順どおりになっています(ちがう場合はただし書きあり)。以下この部分は省略します。
確 カク たし・かめる たし・か
① 確実の確は、 かめ石ワ、イテン?Tさん、たす(+)かめる。
この「確」は、送り仮名がよく問われます。ですから、最初に「たす(+)かめる」をもってきました。これは、漢字の部分は「たし」で、それに送り仮名の「かめる」をたすんですよ、という意味です。
② 正確の確は、 石ワらイテンチョー(丁)さん(石ワらイ﹅丁三)。
丁ははねません。「てん」は、右向き・左向き・まっすぐな点、いずれも許容範囲です。
③ 確証の確は、 石ワふるとり(隹)。
確かめる 確定 確信 確認 確保
「王」は王様ではなく本来は「玉」、この字と「見」を組み合わせた字。「玉」は暗い所でもよく「見」えますよね。「よく見える」「あらわれる」「今」「実際に」という意味に使われます。
現 ゲン あらわ・れる あらわ・す
① 出現の現は、 王を見たくて現れる。
② 表現の現は、 オーケン(王見)。 おうへんの王は、もとは玉。
実現 現在
かたまりの意味の「固(コ)」と人の意味の「イ(にんべん)」を組み合わせた字。「独立したひとりの人」を表しました。今では「物を数える」のに使っています。
個 コ
① 個人の個は、 イーふた古いが一個あり。
② 個別の個は、 イーね固い石一個。
個室 個数
ダブルの意味の「複」です。ものを重ねる意味の「ノ一日」と服の「衤(ころもへん)」、それと足を表す「夂(なつあし)でできた字です。「重ねて作った着物」→「重なる、重ねる、二つ以上、たくさん」等の意味で使われます。「衤(ころもへん)」を「ネ(しめすへん)」と書かないように。重ねた着物ですから「衤(ころもへん)」ですよ。書き順にも注意を。
「夂」の形には「すいにょう」「ちにょう」と呼ばれるものがあり、区別されていたようですが、今では同じ形になっています。ここでは「冬」のように上にくる場合は「ふゆがしら」、「夏」のように下にくる場合は「なつあし」と呼んでいます。
複 フク
① 複数の複は、 ころもへん、ノイ(一)ヒーターのすべり台、複雑や。
② 複式の複は、 ころもへんノ、一日ナツアーシ(衤ノ一日夊)。
複合 複写 複雑
絶 ゼツ た・える た・やす た・つ 東書p23 光村p26
もとの字は「絕」(糸+刀+巴)。この字では「巴」は人を意味しています。その人が刀で糸を断(た)つという意味の字です。今は「色」になっていますし、「糸」に関係なく使っています。断つ、絶える、かけはなれて優れている意味に使います。
絶 ゼツ た・える た・やす た・つ
① 絶対の絶は、 糸にクフーし、たてよこし。
② 絶好の絶は、 イトイロ(糸色)。
絶景 絶体絶命(体も命も絶体絶命とおぼえよう。絶対絶命は×)
言葉の意味の「口」を包んだ「勹(つつみがまえ)」形。ひとまとまりの言葉、ひと口で言える言葉を表します。文章の区切りの意味にも。句点。
句 ク
① 俳句の句は、 ノんきにフロで一句読む。
② 句集の句は、 ノーフーロ。
句読点 語句 句集
由来には諸説あり。ですから、5年生に私が教えるなら、「昔だからね。草をしき(艹)横になって目をつむり(罒)ふとんをかけて(ワ)寝る夜(夕)になったよ。いい夢見ようね。」って教えるかな。
夢 ム ゆめ
① 悪夢の夢は、 夢はサあ、あみ(罒)でワタ雲取ることさ。
② 夢中の夢は、 サああみ(罒)でワタがしを取る夢を見よ。
③ 夢想の夢は、 サアミワタ。
夢心地 正夢 初夢
久 キュウ ク ひさ・しい 東書p26 光村p197
こしのまがった老人が、足を引きずるようにして、歩いている姿を表した形を表した字。「時間が長くかかる」ことを表した字。「長い、永い、ひさしい」「長い間」「長く続く」という意味に使います。
久 キュウ ク ひさ・しい
① 永久の永は、 クをはらい久しぶりだね、おっかさん。
② 久遠の久は、 クるしみを右にはらって久しぶり。 ※ 久遠(くおん)
③ 永久の久は、 クマがさかで久しぶり。
持久走 久しい
情 ジョウ なさ・け 東書p28 光村p25
心を表す「忄(りっしんべん)」と清らかさを表す「青」を組み合わせた字。清らかな心という意味です。ここでは「忄(りっしんべん)」を書き順どおりに「ハボウ(ハ❘)」また意味から「真心(まごころ)」とも読ませています。
情 ジョウ なさ・け
① 感情の情は、 ハにたてぼう、青に情けの風情(ふぜい)あり
② 同情の情は、 りっしんべん、アオ!
情熱 心情
像 ゾウ 東書p29 光村p28
この字は、人を表すイ(にんべん)に、「かたどる」を意味する「象」を組み合わせた字です。「象」は四年生で習ったよね。昔、中国には耳の大きい象がいたんだね。神聖なたっとい動物で漢字にも使われのだと思われます。「象」は象形文字。「ク」が鼻と顔、二つの窓のような形が耳、そしてブタやイノシシを表す「豕(いのこ、いのこへん)の一をのぞいた字」は「イノノく」と覚えよう。「イノノく」はよく出てきます。
像 ゾウ
① 想像の像は、 イーゾウ(象)。
② 画像の像は、 にんべん(イ)に、はなかお(ク)パオパオ(耳、窓の形の所)イノノく(豕、ただし一はのぞく)よ。
銅像 肖像 石像
【漢字の成り立ち 1】
増 ゾウ ふ・える ふ・やす ま・す 東書p31 光村p155
食べ物をむす道具のせいろうを積み重ねた形を表し、積み重ねる意味を表した「曽(ソウ)」と「土」を組み合わせた字。「土の上に土をいくえにも積み重ねること」を表します。今は「加えること」「ます」「ふやす」という意味に使われます。
増 ゾウ ふ・える ふ・やす ま・す
① 増加の増は、 ツチ(土)変よ。ソの田を見る日増やそうよ。
② 増量の増は、 土曜日のソれ田に日差し増す田植え。
③ 増減の増は、 ツチソタヒ(土ソ田日)。
建て増し 増水 倍増
【参考】 木曽の曽は、ソタヒ(ソ田日)
増加の増は、ツチソタヒ
僧侶の僧は、イーソタヒ
憎悪の憎は、ハタテボーソタヒ、または、リッシンベンソタヒ
益 エキ ヤク 東書p31 光村p205
皿の形を表した「皿」の上に横にした「水」という字がのっている形の字。皿の上に水が見えるということは、皿から水が溢(あふ)れていることを意味しています。ここから「ものがあふれるほどある」「もうかる」「得」「ためになる」という意味に使います。「溢れる」という字は「益」に「氵(さんずい)」加えた字です。
益 エキ ヤク
① 利益の益は、 ソの利益、一か八かで皿に盛る。
② 実益の益は、 ソ、イーパーサーラー(ソ一八皿)。
有益 御利益(仏教の言葉で)
境 キョウ ケイ さかい 東書p31 光村p94
「音と儿(人)」は人が音楽を演奏し終えることを表します。これに「土」を組み合わせました。「土地が終わる所」「土地のさかい」「場所」「状態」などの意味に使われます。
境 キョウ ケイ さかい
① 境界の境は、 土に立ち見る境目を。
② 国境の境は、 ツチオトハシール(土音儿)。 ※ 「儿(にんにょう、ひとあし)」を「はしる」と読ませています。
境港 心境 境目
義 ギ 東書p31 光村p176
「善」や「美」の意味の「羊」と自分という意味の「我」を組み合わせた字。「我(自分)を、美しくよい人にする道」という意味の字。「正義の道(義務)」「言葉の正しい意味(語義)」「かかわりはないけれどもご縁があって一族となった人のこと(義父、義母)」「本当ではない足や手など(義足、義手)」の意味に使います。
義 ギ
① 義理の義は、 ソの王や我は正義の味方なり。
② 講義の義は、 ソの王ノのばしたテ(扌)にはめしノつぶ。 ※ 最後の三画を「めしノつぶ」と読ませています。
③ 定義の義は、 ソオウガ(ソ王我)。
意義 義務 道義
衛 エイ 東書p31 光村p211
人がすれ違(ちが)うことを足の形で表した「韋(イ)」と道の形を表した「行(ギョウ)」とを組み合わせた字。「人が行ったり来たりして警戒(ケイカイ)してまもる」ことを表した字。「まもる(防衛)」「まもる人(守衛)」という意味に使います。
衛 エイ
① 衛生の衛は、 ノろイノユーロ、護衛をつける、一ノ十の一丁目 。
② 護衛の衛は、 ノろイノユーロ、一ノ十一丁目。
人工衛星 防衛
【参考】 「韋」のつく漢字には、「違う」「偉い」「緯」などがある。
「違」は、「道をすれ違う」「間違う」という意味に使います。間違い、違反
「偉」は、「常人とは違う人」という意味に使います。偉人
「緯」は、「行ったり来たりして織る横糸」という意味に使います。経緯、緯度、北緯
眼 ガン ゲン まなこ 東書p31 光村p43
前を見る「見」に対し、後ろを見るのが「艮(コン)」。この「艮」と「目」を組み合わせた字です。「見る働きをもった物としての目、大切な所」の意味に使われます。
「艮」は、「コン、ゴン、うしとら、ねづくり、こんづくり」。「うしとら」は「丑寅(うしとら)」「艮」、午前三時のことです。ここでは、「艮」の最後をはらっているので、「はらうこん」とも読ませています。はらうこんの漢字には、良、根があります。
眼 ガン ゲン まなこ
① 眼球の眼は、 目ヨレヨレでくぼんだ眼。
② 眼科の眼は、 目ヨ、レ-く。
③ 眼球の眼は、 目にはらうこん。
方眼紙 眼帯 眼力
救 キュウ すく・う 東書p31 光村p174
手にぶきをもっててきを打つ意味を表した「攵(のぶん)」と求める意味の「求(キュウ)」を組み合わせた字。てきにおそわれてたすけを求めたので、求めにおうじててきを打ってすくうことを表しました。「すくう、たすける」という意味に使います。
救 キュウ すく・う
① 救出の救は、 よこ一に、ターテンクーテンノブンで救う。
② 救援の救は、 イー、ターテンくーテン(求)ケーハラウー(攵) ※ 中国語風に読むとおもしろいよ。
③ 救急の救は、 キュウノブン(求攵)。
救命 救助 救急車
停 テイ 東書p31 光村p43
旅人がとまる宿屋を表す「亭」と人を表す「イ」を組み合わせた字。「人が宿屋にとまる」「とまる」「やめる」ことを意味します。「亭」の「丁」、「高」の「口」をのぞいた部分は、高い建物の形を表しています。「高」の古い字は「髙」ですが、昔の(めぐらせた城壁にたっている)高い建物をイメージすると分かりやすいと思います。ここでは「亠(なべぶた)」を「ふた」、「口」を「とうふ」とも読ませています。
停 テイ
① 停止の停は、 イーフタにとうふ(口)ワ一丁停車して。
② 停車の停は、 イーフータロー、ワチョー(イ亠口ワ丁)。
停留所 停電
応 オウ こた・える 東書p32 光村p64
この「广」は「广(まだれ)」ではなく心を表す「應」のこと、この字と「心」を組み合わせた字で「心と心が通じ合う」意味を表します。「こたえる」「ふさわしい」の意味に使われます。
応 オウ こた・える
① 応用の応は、 ふた(亠)りノこころ(心)に応じます。
② 対応の応は、 マダレシン(广心)。 まだれの意味ではありませんが、まだれと読ませています。
応じる 応答 臨機応変
資 シ 東書p32 光村p76
「次」という字とお金を表す「貝」を組み合わせた字。「お金(貝)の次に大切なもの」の意味で、「資本、物資」などを表します。「元手(もとで)」「材料」「もとになるもの(資格)」という意味で使われます。
資 シ
① 資料の資は、 次の貝の資料を見せて。
② 資本の資は、 ツギカイ(次貝)。
資産 資金 資格
在 ザイ あ・る 東書p33 光村p117
地中の種がわずかに根をのばし芽を出した形を表した「才(サイ)」と「土」を組み合わせた字。「土の上にわずかではあるがあること」を表しました。「存在する意味のある」という意味に使います。
在 ザイ あ・る
① 存在の在は、 ナエ1本土に植えてよ、オボエタロウ。
② 在学の在は、 一つイー土。
所在 現在 滞在 在住
※ 土の中の芽がちょっと地面から顔を出した形
三画目ちょっと出します。種と思ってください。
種から上に芽が、下に根がのびます。
査 サ 東書p33 光村p77
紙の代わりの木の札を表す「木」と物を積み重ねた形の「且」を組み合わせた字。「たくさん積み重ねた文書を調べること」を意味ししました。「調べる」という意味に使われます。
査 サ
① 調査の査は、 古い木を月に一回調査する。
② 検査の査は、 キメダース(木且)。 ※ 目を出してね。
③ 査定の査は、 キカツ(木且)、キカツハムニダ。
審査 探査 捜査
報 ホウ むく・いる 東書p33 光村p47
罪人を逆さづりにした形、手かせをした形を表す「幸」と人をとらえる形を表した「𠬝(フク)」を組み合わせた字。人がとらえられ逆さづりにされるのは犯した罪の「報(むく)い」によるもの。また、見せしめにして罪の重さを人々に「知らせ」ました。「報い(報恩)」「知らせ(報告、警報)」の意味に使われます。九画目は必ずはねます。幸せの幸は、「ツチソイチジュー」。
報 ホウ むく・いる
① 予報の報は、 幸せをフぼうまたに報告す。 九画目の「フ」は必ずはねます
② 時報の報は、 つちソイチジュー、フぼうまた(土ソ一十、フー又)。
予報 報道
得 トク え・る う・る 東書p38 光村p105
金の意味の「貝」が変化した「旦(タン)」と手の意味の「寸(スン)」と行く意味の「彳(ぎょうにんべん)」を組み合わせた字。出かけて行ってお金を手に入れる意味です。「える、手に入れる」「もうける」「心にえる」の意味に使われます。
得 トク え・る う・る
① 得点の得は、 ノろイの日ちょっと(一寸)得して得意顔。
② 得意の得は、 ノろイの日、一寸(いっすん)。
得失点 説得
際 サイ きわ 東書p38 光村p43
人が神様と交わるのはお祭りの時だけ、その交わるの意味の「祭」と崖(がけ)を表す「阝(こざとへん)」を組み合わせた字。「崖と崖が交わる所→さかいめ(水際)」「果て(際限)」「すぐそば(壁際)」「交わる(交際)」の意味に使われます。
際 サイ きわ
① 国際の際は、 はた(阝)ふって、月又示す国際人。
② 交際の際は、 はたつきまたジ(阝月又示)。 ※ こざとへん阝は、ここでははたとも読ませています。
③ 際限の際は、 こざとへん、つきまたしめーす。
際立つ 実際
質 シツ しち 東書p47 光村p46
物を切る斧(おの)を表した「斤」二つと「貝」を組み合わせた字。「貝」を二つに斧で割り、貝の中身を確かめることを表した字です。「中身(実質、本質)」「確かめる(質問、質疑)」「約束の補償として預けておくもの(質屋)この場合は「シチ」と読む。」の意味に使われます。「斤」は「キン、おのづくり、はかリ」。
質 シツ しち
① 物質の質は、 ノケノケー、貝の質が落ちるよ~。
② 水質の質は、 キンキン(斤)の貝。
品質 質問
移 イ うつ・る うつ・す 東書p40 光村p174
イネを表す「禾(のぎ)」と多いを表す「多」を組み合わせた字。昔、政治を行う人は、イネが多く取れるとそれをたくわえておき、イネの取れないときに取れない地方に「移す」ことをしました。ここから「うつす(移動)」という意味に使います。また「変化する(移住)」という意味にも使います。
移 イ うつ・る うつ・す
① 移動の移は、 ノはらの木タタっと移す、ノギタ(禾多)君。
② 移住の移は、 ノギタタ(ノ木タタ)。
移転 移る
総 ソウ 東書p41 光村p83
公明正大の「公」と「心」と「糸」を組み合わせた字。糸へんには、(糸が)もつれないように一つに「まとめる」という意味があります。「組織や集団を一つにまとめる」という意味に使われます。
総 ソウ
① 総理の総は、 糸ハム心の総理かな。
② 総合の総は、 糸へんにハム心。 ※ そう言えば昔からこう言われていましたね。
総数 総画数
容 ヨウ 東書p42 光村p40
入浴の「浴」の意味の「谷」と家の意味の「ウ」を組み合わせた字。浴室の意味です。おふろに入るので「入る、入れる」の意味で、容器、内容、容量、容積。「受け入れる」の意味で、寛容、包容、容認、許容。「すがた」の意味で、容姿、美容。
容 ヨウ
① 容器の容は、 ウ谷君のだじゃれ、「内容がないよう」サブ!
② 美容の容は、 ウ谷さんの容姿、カワイイ!t
容積 容量
険 ケン けわ・しい 東書p46 光村p92
屋根を表す「𠆢一」と「口」と「人」の組み合わせは「家の中で人が話し合い選ばれた意見」を表します。「阝(こざとへん)」はがけを表す。人々が話し合って険しいがけを選んだのです。今では「険しい」「あぶない」「きつく、とげとげしい」などの意味に使われます。
険 ケン けわ・しい
① 冒険の険は、 ハタ(阝)のヤネ、イチロ行くヒト険しいぞ。 ※ 「こざとへん」を「はた」と読ませています。
② 危険の険は、 こざとへん、ヤネに一人のロシア人。
保険 険悪
属 ゾク 東書p47 光村p48
中国の最初の帝国は「夏(カ)」の王は「禹(ウ)」。この「禹」と人を表す「尸」を組み合わせた字。えらい王には人がつきしたがっていきますよね。「つきしたがう」「いっしょの仲間」の意味に使われます。
属 ゾク
① 付属の属は、 コノノロいフタしてムしを追い払う。
② 所属の属は、 しかばね(尸)ノ、口にフタして、最後にム。 フタ(冂)ははねます。
配属 金属
士 シ 東書p47 光村p73
数のはじめの「一」と終わりの「十」を組み合わせた字。「一から十までよく知っている人」という意味で「よく学問にはげむ人、学問をおさめた人(学士)」「役所につとめる人(士官)」「りっぱな人(紳士)」「たんに人(兵士)」の意味に使われます。
士 シ
① 兵士の士は、 十一人の士。
② 同士の士は、 ジュウイチ。 ※ 土にしないでね。
運転士 力士
混 コン ま・じる ま・ざる ま・ぜる こ・む 東書p47 光村p146
日中、人々が歩いている姿を表した「昆」と川の水を表した「氵(さんずい)」を組み合わせた字。川の水が入り混じることを表した字ですが、今は水に関係なく、「人や物が入りまじる」意味に使われます。
混 コン ま・じる ま・ざる ま・ぜる こ・む
① 混雑の混は、 シずかな日、比べて混ぜる色絵具。
② 混同の混は、 シーニチヒーヒー。 ※ 中国語風に読むと楽しいよ。
混合 混乱 混雑
【参考】 基本的に、まじって区別できなくなるのが「混じる」。
まじっても区別できるのが「交じる」。
災 サイ わざわ・い 東書p48 光村p206
曲がりくねった川の形を表した「巛(セン)」と「火」を組み合わせた字。昔、わざわいをこうむる大きなものは「洪水」と「火事」でした。ここから「巛」と「火」を組み合わせ「わざわい」という意味を表しました。今はいろいろな「わざわい」の意味に使います。
災 サイ わざわ・い
① 火災の災は、 くくく火。
② 防災の災も、 くくく火。
災害 災い ※ 「くくく」は洪水、「火」は火事。
因 イン ちな・む ちな・みに 東書p49 光村p51
ベッドやふとんに人が大の字で安心して寝ている形を表しています。人が安眠できるのは、頼りになることがあるからですよね。「よりどころ」「~による」「原因」「古くからの」という意味に使われます。
因 イン ちな・む ちな・みに
① 原因の因は、 中に大きく国がまえ。 書き順注意。
② 起因の因は、 フタがダイイチ(冂大一)。
勝因 要因
興 キョウ コウ おこ・す おこ・る 東書p49 光村p106
「興」から「同」を抜いた形は四つの手の形を表します。この字と「同」を組み合わせた字です。「多くの人が心を同じにして、手を働かせて仕事をする」ことを表しました。そうすれば、成功して仕事が盛んになるところから「盛んになる(興隆)」「盛んにする(振興)」また「おもしろい(興味)」の意味に使われます。
興 キョウ コウ おこ・す おこ・る
① 興味の興は、 くニ同じ、ヨに出て一人ハ興奮す。
② 余興の興は、 く二は同じ ※ ヨのたてぼうは少し出します。
振興 復興
過 カ すぎる すごす あやま・つ あやま・る 東書p49 光村p150
水の中に出来る「渦(うず)」の意味の「咼(カ)」と道を進む意味の「之(しんにょう)」を組み合わせた字。「渦(うず)」は水の勢いの強いところに出来ます。「過」は勢いがよすぎて、道をいきすぎる」ことを表した字です。今は「物事の程度をこえる(過大)」「通り過ぎる(通過)」「まちがい、あやまち(過失)」の意味に使われます。
過 カ す・ぎる す・ごす あやま・る あやま・ち
① 過去の過は、 ふたをしてたてよこさらにふたをして、ロシアの道(之)を通過する。
② 過労の過は、 フタタテヨーコ、フタクチドウ(冂|一冂口之)。 ※ ここでは「之」を「どう(道)」と読ませています。琉球民謡のように覚えると面白いね。
通過 過失 過大
性 セイ ショウ 東書p51 光村p78
生まれるという意味の「生」と心を表す「忄(りっしんべん)」を組み合わせた字。 「生まれたときの心」「生まれつき」「物の性質」「男性女性の性」の意味に使われます。
ここでは、「忄(りっしんべん)」を「まごころ」と読ませています。
性 セイ ショウ
② 女性の性も、 真心(忄)に生きる性格春の風。
共通性 性別 性格
構 コウ かま・える かま・う 東書p52 光村p43
「木」と「冓(コウ)」を組み合わせた字。「冓」は、材木を組み合わせた形です。「組み立てる、構える、構う」の意味に使われます。「冓」は井戸の「井」と再(ふたた)びの「再」と覚えればいいでしょう。
構 コウ かま・う かま・える
① 構想の構は、 木かげでサ、一つ再び構えます。
② 構図の構は、 キサはイッサイ。(木サは一再)。
③ 構造の構は、 キイサイ(木井再)。
構成
接 セツ つ・ぐ 東書p53 光村p62
立ちはたらく女の人の意味の「妾(ショウ)」と「扌(てへん)」を組み合わせた字。「手にふれる(接触)」「手と物をつながる、つぐ(接続)」「近づく(接近)」「もてなす(接待」の意味を表します。
接 セツ つ・ぐ
① 直接の接は、 てへんに立つジョ(女)。
② 接着の接は、 テ、リツジョ。
接近 接続
示 シ ジ しめ・す 東書p55 光村p108
神様にお供えをする物をのせる台の形を表した字です。「神様の考えをしめしてもらう」ことを表しました。今は単に「しめす」意味に使われます。
示 シ ジ しめ・す
① 指示の示は、 指示受ける〇〇第二小学校。 ※ 〇〇には自分の学校の名前を入れるといいね。
② 暗示の示は、 二つ小さな指示を出す。
③ 掲示の示は、 二小。
表示 例示 手本を示す
禁 キン 東書p55 光村p147
神へのお供え物を乗せる台を表し「神」の意味を表した「示(ジ)」と「林(はやし)」を組み合わせた字。「たくさんの木におおわれた神様のお社」という意味の字。そこでは自分勝手なことをしてはいけませんし、行いをつつしむところです。この字は「してはいけない」「つつしむ」という意味に使われます。
禁 キン
① 禁煙の禁は、 林に示す、立ち入り禁止!
② 禁漁の禁は、 禁止事項、林君に示します。
禁制 厳禁
雑 ザツ ゾウ 東書p55 光村p146
多い数を表した「九」と「木」と鳥の形を表した「隹(ふるとり)」を組み合わせた字。隹(ふるとり)」と「木」で「集」ですよね。そこで「雑」は「多くのものを集める」「いろいろなものがまじる」「ごたごたしている」という意味に使われます。
雑 ザツ ゾウ
① 混雑の雑は、 九つの木にふるとりの雑木かな。
② 雑音の雑は、 クキのふるとり。
雑巾 雑木林
酸 サン す・い 東書p55 光村p161
程度が高い、進んでいることを表す「夋(シュン)」と酒を表す「酉(ユウ)」を組み合わせた字。「発酵(はっこう)が進んだ酒、つまり酢(す)」を表しました。「酢(す)」「すっぱい」「つらい、くるしい」「酸性の物質」の意味に使います。
酸 サン す・い
① 酸素の酸は、 干支(えと)の酉(とり)、ムハいノとりをヌいて勝つ。酸素くれ!
② 酸性の酸は、 ニシイー、ムハナツアーシ。 ※ 「イー」は「酉」に入っている「一」、「ハ」は曲げてね。
酸化 二酸化炭素
独 ドク ひと・り 東書p55 光村p111
もとの字は「獨」。「蜀(ショク)」という虫を表した「虫」と犬を表した「犭(けものへん)」を組み合わせた字。蜀はまゆの中にひとりでいます、犬もたくさんの羊の群れをひとりで守っています。それで、組み合わせて「ひとり」という意味を表しました。また「自分だけ(独善)」「ただ一つ(単独)」の意味にも使われます。
独 ドク ひと・り
① 独自の独は、 イーノ虫は独りでも。
② 独特の独は、 イノ虫。
③ 独立の独は、 けものへんに虫。
独善的 独立独歩 独学
【意味】 独立独歩 独立して(一人で)、他の人に頼らないで自分の力で何かを行うこと。
独善的 自分一人で正しいと思っていること 独りよがり
唯我独尊 自分一人が尊いと思うこと。「あの人は唯我独尊で感じが悪い。」などと使います。
快 カイ こころよ・い 東書p55 光村p229
決めるという意味の「夬(ケツ)」と心の意味の「忄(りっしんべん)」を組み合わせた字。「決心する」という意味の字。決心するとさわやかな心になります。ここから「こころよい」「非常に速い(快速)」という意味に使います。
快 カイ こころよ・い
① 快晴の快は、 真心(忄=心)のユ快な人は快い。
② 快速の快は、 ハタテボウ、ユジン。
愉快 快い
識 シキ 東書p61 光村p50
口から出る言葉の意味の「音」としるしの意味の「弋(しきがまえ)」との組み合わせで「戠(ショク)」。これに「言(ごんべん)」をつけて、意味のある言葉を言う「物知り」の意味に使われます。「よく知っている(博識)」「はっきりわかる(認識)」「知識」の意味に使われます。
識 シキ
① 知識の識は、 言うならば、音を伸ばしてめしノつぶ。
② 認識の識は、 ゲンオンにめしノつぶ(言音に戈の一を除いた形)。
識別 意識 標識 見識
【参考】「(め)しのつぶ」は「(め)しノ﹅」「戈の一を除いた形」。何回も出てきます。覚えてね。
「戈」は、「ほこ、ほこづくり、ほこがまえ」と言います。
「弋」は「しきがまえ」と言います。「式」の「弋」ですね。
潔 ケツ いさぎよ・い 東書p65 光村p43
神にお祈りをするときにそなえる糸を表した「契(ケイ)」と清い水を表した「氵」を組み合わせた字。「潔(いさぎよ)く清らかな心」「すっきりしている様子」を意味します。
潔 ケツ いさぎよ・い
① 清潔の潔は、 シろ色の十二の刀に糸のくず、不潔!
② 潔白の潔は、 シジューニかたないと(シ十二刀糸)。
高潔 潔白
比 ヒ くら・べる 東書p65 光村p105
人がならんですわっている姿を表した字です。人がならんですわっていると、たいていくらべるものです。「くらべる」「ならぶ」意味に使われます。
比 ヒ くら・べる
① 比例の比は、 ヒとヒを比べる。
② 対比の比は、 ヒヒ。
③ 比重の比は、 一レノし
比較 背比べ 比重 ※ 一画目:左から右 三画目:右から左
河 カ ガ かわ 東書p65 光村p65
川を表す「氵(さんずい)」と「カ」と発音する「可」を組み合わせた字。今でいう黄河のこと。昔は黄河のことを単に「河」と呼んでいたそうです。「大きな川」の意味に使われます。
河 カ ガ かわ
① 河川の河は、 シまった!可決されたよ、河口の工事。 河川(カセン)と読みます。
② 銀河の河は、 シイチロはねぼう。
運河 大河
精 セイ ショウ 東書p65 光村p197
清(きよ)めるという意味の「青(セイ)」と「米」を組み合わせた字。「白くした米、精米」を表した字。今は「念入り(精選)」「すぐれたもの(精鋭)」「根気がよい(精勤)」「くわしい(精巧)」という意味に使います。
精 セイ ショウ
① 精神の精は、 米作り青き心の精神で。 ※ 青には清らかという意味もあるんですよ。
② 精密の精は、 米に青。
精米 精度
版 ハン 東書p65 光村p177
「木」という字の右半分を表した「片(かたへん)」と板の意味の「反」を組み合わせた字。「板を小さく切ったもの」で「昔、印刷につかった版木(はんぎ)」を表した字。「印刷をして書物を作る(出版)」「人口や土地を記録した帳簿(ちょうぼ)(版図(はんと))」という意味に使われます。
版 ハン
① 図版の版は、 ノぶた(亠)君フと一ノ又出版社。
② 版画の版は、 カタハン(片反)。
初版 再版
【いにしえの言葉に親しもう】
勢 セイ いきお・い 東書p68 光村p64
人が土いじりをしている意味の「埶(ゲイ)」と「力」を組み合わせた字。人が土いじりに力を入れると草木のいきおいがよくなりますよね。「いきおい(攻勢)」「ようす(時勢)」「人数(大勢)」の意味に使われます。
勢 セイ いきお・い
① 勢力の勢は、 土ハ土丸、力の勢い。
② 大勢の勢は、 ツチハツチマルリョク(土ハ土丸力)。
情勢 優勢
この「勢」の覚え方は、子どもたちにとても人気がありました。
織 シキ ショク お・る 東書p79 光村p167
印の音を表す「戠(ショク)」と「糸」を組み合わせた字。「しるしのつけられた糸」を意味を表します。しるしをつけられた糸は織(お)られて布になりますので「織(お)る」という意味に使われます。また「組み立てる」という意味にも使われます。
織 シキ ショク お・る
① 組織の織は、 糸の音、めしノつぶとる組織かな。 ※ 16~18画を「めしノつぶ」と読ませています。
② 染織の織は、 イトヘンに、オトをのばして、めしノつぶ
手織り 布を織る
紀 キ のり 東書p70 光村p166
糸口から糸を引き出した「己(キ)」と「糸」を組み合わせた字。「己」が「おのれ」という意味に使われるようになって、本来糸口を表す字として「糸」を加えて「紀」としました。糸口は糸の初めの所ですから「初め」の意味に使われます。また「物事のもととなるもの(綱紀)」「百年ごとにくくる(世紀)」「記と同じ意味(紀行文)」に使われます。
紀 キ のり
① 風紀の紀は、 いと(糸)長き己(おのれ)の書いた紀行文。
② 紀行の紀は、 イトオノレ(糸己)。
③ 紀要の紀は、 イトコシ(糸コし)。
紀元 二十世紀 ※ 「二十世紀」の本来の読みは「にじっせいき」。許容で「にじゅっせいき」。
永 エイ なが・い 東書p70 光村p197
二つの川が合わさって一つの川になって流れる所を表した字。川はどこまでも流れていきたえることがありません。川がながく続くことを表した字です。「ながい」「かぎりがない(とこしえ)」という意味に使います。
永 エイ なが・い
① 永久の永は、 点打って八時よりあげ水を書く。
② 永遠の永は、 点打って水の頭をちょっと曲げ。
永住 永続
【参考】 はねぼうに点打ち水が氷です。
【参考】 「長い」は空間的なものに。「永い」は時間的なものに、使われます。
志 シ こころざ・す こころざし 東書p71 光村p85
りっぱな男性を表す「士」と心を表す「心」を組み合わせた字。「立派な男になろうと心に決めること」を表しました。「こころざし」「こころざすこと」の意味に使われます。
志 シ こころざ・す こころざし
① 志望の志は、 十一人心からの志。
② 志願の志は、 十一の心。 ※ 十一歳の頃の志が大切ですよ。
③ 意志の志は、 士(さむらい)の心。
志 志す 少年よ、大志を抱け
【世界で一番やかましい音】
歴 レキ 東書p79 光村p65
もとは「歷」。がけ「厂」に稲「禾」を並べた形、これに足を表す「止」を組み合わせた字。歩いては次々に稲の束を並べていくので「次々と移っていく」「準を追っていく(歴訪)」「世のうつり」「物事のうつり変わり(歴史)」「はっきりとしている様子(歴然)」の意味に使われます。
歴 レキ
① 歴史の歴は、 歴史ある一つノ林に止まります。
② 歴然の歴は、 イチノリントメール(一ノ林止)。
歴戦 前歴
史 シ ふみ 東書p79 光村p65
もともとは中正な立場で物事を書く「史(ふびと)」の意味。中正を意味する「中」と手を表す「又」を組み合わせた字。「えこひいきなく、中正な立場で出来事を書いたもの」の意味に使われます。
史 シ ふみ
① 歴史の史は、 ロシア人ちょっと出ている歴史の本。
② 史実の史は、 ロシア人ちょっと出~る。
日本史 世界史
喜 キ よろこ・ぶ 東書p80 光村p30
神様のお供え物をのせる「豆(トウ)」に十分なお供え物が乗った形と「口」を組み合わせた字。お供え物はあとで下げて人々の口に入りますのでみんなは喜びます。この字は「士+口+ソ+一+口」で覚えましょう。
喜 キ よろこ・ぶ
① 喜劇の喜は、 大吉だあ!ソうイチローは喜んだ。
② 喜色の喜は、 サムライがローソク一口かじってる。ボキッ。
③ 喜劇の喜は、 シーロソイチロー。
悲喜こもごも 喜色満面 一喜一憂 「士」が「土」にならないように。「シー」は「士」です。
賛 サン 東書p80 光村p139
頭にかんむりをのせた成人の意味の「夫」二人と、お金の意味を表した「貝(カイ)」を組み合わせた字。「二人の男がお金をたよりして助け合っている(賛助)」意味に使われます。また、「ほめる(称賛)」意味にも使われます。
賛 サン
① 賛成の賛は、 おっと、夫が貝拾う?賛成!。
② 絶賛の賛は、 オットオットカイ(夫夫貝)。
賛同 賛辞
職 ショク 東書p82 光村p174
しるしの意味の「戈(ほこ)」と「音」でしるしの音、つまりことばという意味の「戠(ショク)」と「耳」を組み合わせた字。「ことばを耳に入れる」こと、つまり「人々の話す言葉をよく耳で聞き分けて処理する役所の仕事」を表しました。今は単に「仕事」の意味で使います。
職 ショク
① 職場の職は、 耳に、おっと(音)めしノつぶ。 ※ 最後の三画を「めしノつぶ」と読ませています。
② 職人の職は、 耳音のめしノつぶ。 ※ 音の5画目はのばしてね。
職員室 職業
任 ニン まか・す まか・せる 東書p84 光村p157
妊娠(にんしん)しておなかの大きな人の形を表した「壬(ニン)」と「イ(にんべん)」を組み合わせた字。妊娠(にんしん)は女の人に任せられた人としての大切な「役目」です。「大切な役目」「「役目につく」「任せる」という意味に使います。
任 ニン まか・す まか・せる
① 担任の任は、 イーノ、さむらい(士)に任せるの。
② 任命の任は、 イノシー(イノ士)。
信任 責任
【漢字を使おう 3】
仏 ブツ ほとけ 東書p89 光村p124
鼻の形を表し「私」の意味の「ム」人を表す「イ(にんべん)」を組み合わせた字。仏教で「真に私(吾・自分)を知る」ことを「悟(さと)る」と言い、「悟った人」のことを「仏」と言いますが、ふつう「お釈迦(しゃか)さま」の意味で使います。
仏 ブツ ほとけ
① 仏像の仏は、 イムぼとけ(イム仏)。
② 仏教の仏は、 イム。 イムニハムニダ。 ※ 韓国語風に読むと面白いよ
大仏 仏心(訓読みで)
招 ショウ まね・く 東書p89 光村p65
手を意味する「扌(てへん)」と、「召(め)す、よびよせる」意味の「召」を組みませた字。「まねく(招待)」「おいで下さい」という意味に使われます。
招 ショウ まね・く
① 招待の招は、 手(扌)刀で口を切ったる招き猫。
② 招集の招は、 てへんにかたなくち(扌刀口)。
オリンピックを招致する 手招き 招き猫
【参考】
招集 一般的 人を招き集めること 運動会の招集係
召集 限定的・命令的 国として集めること 召集礼状
国会を召集する ※ 地方議会は招集
状 ジョウ 東書p89 光村p28
形の意味の「象」と同じ発音の「爿」と「犬」を組み合わせた字。「爿(ショウ)」は今は簡略化された「たてぼうとンの形」。もとは犬の形を表していましたが、今は「物の形」で、形状、球状。「物事のようす」で、状態、状況、病状、症状。「言い表す」の意味で、白状。「書き表したもの」の意味で、書状、礼状、賞状、年賀状。
状 ジョウ
① 現状の状は、 電柱(|)に、ションベンをする犬状態。
② 状態の状は、 ターテンの犬。 3画目までを、たてぼうとンで「ターテン」と読ませています。
症状 病状
殺 サツ サイ セツ 東書p89 光村p176
てきをころすぶきを投げる意味の「殳(るまた)」と切りたおす木に×じるしをつける意味を表した1~6画目を組み合わせた字。「木を切りたおすように人をころす」ことを表した字。 「ころす(殺害)」「なくす、けす(抹殺、相殺(そうさい))」という意味に使います。
殺 サツ サイ セツ
① 殺人の殺は、 しめ(〆)ころす木にノって又しめ殺す。こわいよ~。
② 必殺の殺は、 メ木ルマタ(殳)。 ※ 殳はルマタ
殺意 殺虫剤
態 タイ 東書p89 光村p96
可能を表す「能」と「心」を組み合わせた字。これはできると思うと、その思いは「姿」や「ふるまい」にあらわれるものです。「すがた」「ふるまい」「態度」の意味に使われます。
態 タイ
① 態度の態は、 ム月ヒヒ心。 ※ ただし、漢字のヒは右から左へ。かたかなのヒは左から右上へ。
② 事態の態は、 ノーシン(能心)。
実態 状態
【思考に関わる言葉】
仮 カ ケ かり 東書p90 光村p187
標準線を意味する「一」の下に下向きの足の形を表した「夂」を加えた「反」と人を表した「イ」を組み合わせた字。「下降している人」を表した字です。人が下降することは一時的なものであり、本当のすがたではありません。ここから「一時的」「ほんとうでない(仮病)」「かり(仮説)」という意味に使います。
仮 カ ケ かり
① 仮面の仮は、 イハン(イ反)でしょ、その仮装。
② 仮説の仮は、 イーハン(イ反)。
仮定 仮の住まい 仮名 ※ 「反」の「厂」もがけを表しています。よって書き順は「一ノ」。
断 ダン た・つ ことわ・る 東書p90 光村p94
もとの字は「斷」。1~7画目は糸がバラバラになった形を表します。これとおのの意味の「斤」を組み合わせた字。「糸をばらばらにたち切ること」「きっぱりとたつこと」「はっきりと決めること」「はっきりと断ること」などの意味に使われます。
断 ダン た・つ ことわ・る
① 判断の断は、 コメール(L)、ノッケる?お断り。
② 無断の断は、 米エル(L)、ノノティー(T)。
断面 断定
判 ハン バン 東書p90 光村p96
半分を表す「半」と刀で切ることを表した「刂(りっとう)」を組み合わせた字で「わりふ」を表します。「わりふ」とは、重大な約束の文書を二つに切り分けそれを互いに所持して後日の証拠としたもの。のちに「わりふ」に代わって印章が作られましたが、これを「印判」とか「判子」というようになりました。「はっきりさせる」「見分ける」の意味に使われます。
判 ハン バン
① 裁判の判は、 半分リっぱな判決だ。
② 評判の判は、 ハンリ(半リ)。
③ 小判の判は、 ハンリー判事。
批判 判定 判断
測 ソク はか・る 東書p91 光村p84
はかる基準の意味の「則」と水を表す「氵(さんずい)」を組み合わせた字。「水の深さをはかる」ことを表しました。今は水に限らず、「深さ、広さ、長さ、高さ、温度」などをはかることに使います。「心でおしはかる(推測)」意味にも使います。
測 ソク はか・る
① 測定の測は、 シってるカイ?リっぱに測る測量士。
② 推測の測は、 シーカイリー(氵貝刂)。 ※ 中国語風に読むと楽しいよ。
観測 計測 憶測
【参考 はかる】
測る…深さ、長さ、広さ、温度などを測る。
計る…数、時間、程度を計る。
量る…重さ、容積を量る。
条 ジョウ 東書p91 光村p137
足の裏の形を表し足の意味の「夂(ふゆがしら)」と「木(きへん)」を組み合わせた字。「木の足」という意味で「木の根の一すじ一すじ」を表しました。「すじ」「すじ状のもの」「文章の行」の意味に使われます。
条 ジョウ
① 条件の条は、 クをはらう木が条件だ。
② 条文の条は、 クばらい木。
③ 条例の条は、 冬がしらに木。
か条書き 条約
【新聞記事を読み比べよう】
常 ジョウ つね とこ 東書P94 光村p66
同じ音の「上(ジョウ)」と意味を借りた「尚(ジョウ)」と布(ぬの)を表した「巾」を組み合わせた字。服の上に腰に巻き付けた布、つまり「スカート」を表しました。このスカートがふだん着だったので、「ふだん」「つね」「あたりまえ」「かわらない」の意味に使われるようになりました。
常 ジョウ つね とこ
① 非常の常は、 1年生ソワそわロシアのカサほしい。
② 常識の常は、 しょうがしら、ワローキン(小ワ口巾)。
常体 平常
均 キン なら・す 東書p94 光村p212
弦楽器の弦を調律する所の形を表した「匀(キン)」と「土」を組み合わせた字。音をととのえる調律のように土地の高い所と低い所を平らにならす」ことを表した字。今は土地にかぎらず「平らにならす(平均)」「つりあいを取る(均整)」という意味に使います。
※ 皆さんは土をならす「トンボ」と言われている道具を知っていますか?「均」の4画目を「トンボ」、5画目を「人と人の手」、6・7画目を「トンボがあっちに行ったりこっちに来たりしている形、というように見立ててみてください。どうでしょう、本当にそのように見えてきますよね。このように覚える方がよく理解できるかもしれませんね。
均 キン なら・す
① 平均の均は、 その土ノ、フキンを均すよ平均に。
② 均等の均は、 土ノの上(え)の、フン均等に均します。
③ 均整の均は、 ツチノフキン(土ノフキン)。
100円均一 均質 均等
件 ケン 東書p95 光村p137
「人」と「牛」を組み合わせた字で「人が牛を引く」ことを表しました。人が牛を引く姿は目立つことだったので、「目立ったこと」という意味で使われます。「大事なこと」「事」「事がら」の意味にも使われます。
件 ケン
① 条件の件は、 イー牛が条件だ。
② 事件の件は、 イーウシ(イー牛)。
要件 件数
【熟語】 条件:条件は、クをはらう木につながれたイー牛だ
故 コ ゆえ 東書p95 光村p167
古びたものを表す「古(コ)」と手にぼうをもった形を表した「攵(のぶん)」を組み合わせた字。「古くなって役に立たなくなったものをぼうでたたいてこわす」ことを表した字。「こわす」「こわれる」「古い」「わけ(何故、なにゆえ)」「わざとする(故意)」という意味に使います。
故 コ ゆえ
① 故郷の故は、 古いケを、はらうよ君の故郷でさ。やめろや!
② 故意の故は、 コノブン(古攵)
③ 故人の故は、 コケハラウー(古ケハラウー)
事故 故国 温故知新
政 セイ ショウ まつりごと 東書p95 光村p106
手にむちを持ち教える意味を表した「攵(のぶん)」と正しいを意味する「正」を組み合わせた字。「人々を教えみちびき、世の中を正しく治めるための仕事」の「まつりごと」を表しましたが、今は「政治」という意味に使われます。
政 セイ ショウ まつりごと
① 政治の政は、 正しいノ、ブンに誓って政治する。
② 政策の政は、 正しいノ、一つはらうよ左右。
③ 行政の政は、 セイノブン(正攵)。
政見放送 政権 財政
編 ヘン あ・む 東書p95 光村p91
竹や木で編んだ網戸を表した「扁(へん)」と「糸」を組み合わせた字。昔は竹や木の札を編んで本を作っていました。「糸で編む(編み物)」「書物を作る(編集)」「書物の一部(前編)」「書物の数え方(一編)」などの意味に使われます。
編 ヘン あ・む
① 編集の編は、 編むのはね、糸で戸にふたしてからサ。
② 編曲の編は、 イトト(糸戸)ふたサー(冂サ)。
編成 短編集
刊 カン 東書p97 光村p85
突きさす武器を表した「干(カン)」と刀の意味の「刂(りっとう)」を組み合わせた字。「版木(はんぎ)に刀を突きさしたりけずったりして文字や絵をほること」を表しました。昔は、こうして作った版木で印刷をしました。「書物を出版する」意味に使われます。
刊 カン
① 刊行の刊は、 濡れたので、干すよリっぱに週刊誌。
② 新刊の刊は、 先生、刊ニャ心経読んで!「干リー新刊週刊誌ー、朝刊月刊週刊誌―」
③ 日刊の刊は、 カンリ、カンリハムニダ。 ※ 韓国語のように読むとおもしろいよ。
日刊 夕刊 季刊
【未知へ】
象 ショウ ゾウ 東書p113 光村p25
「像」でも書きましたが、昔中国には象がいたんだね。神聖な動物で漢字にも使われたのでしょう。「象」は象形文字。「ク」が鼻と顔、二つの窓のような形が耳、パオパオと読んでね。そしてブタやイノシシを表す「豕(いのこ、いのこへん)の一をのぞいた字」は「イノノく」と覚えよう。これも象形文字。「イ」が頭と胴体としっぽ。「ノノく」が四本の足。絵を描いて楽しくおぼえよう。
「象」は、ゾウの象形。形、ありのままの姿や形。「像」は、人や動物の形に使われる。実際にかたどったもの。
象 ショウ ゾウ
① 印象の象は、 はなかお(ク)パオパオ(3~6画、耳の形)イノノくゾウ(象)。
② 気象の象は、 クワたてとめてイノノくゾウ(象)。
現象 対象 具象 抽象 ※ 熟語の読みが難しければ、うすくふりがなをふっておくといいよ。
【心の動きを短歌で表そう】
基 キ もと もとい 東書p116 光村p167
穀物の殻と実を振り分ける道具を「箕(み)」と言いますが、「箕」の昔の字は「其(キ)」。形が四角なので、四角い形をしたものを表すのに「其」を使います(旗、碁)。「基」は「其」と「土」を組み合わせた字。「四角形の土地、家を建てるための土台」を表します。 今は「物事のより所となるもの」「もと」という意味に使います。
基 キ もと もとい
① 基本の基は、 サけ二本、一つハ土へ。基本です。
② 基地の基は、 サル二匹、一か八かの土俵際。
③ 基礎の基は、 サ二イーパードー(サ二一八土)。
基点 基調 基金
修 シュウ シュ おさ・める おさ・まる 東書p117 光村p43
人の背中を洗い流す「攸(ユウ)」と美しいという意味の「彡」を組み合わせた字。「背中のあかを洗い流して体を美しく整える」「こわれた機械をなおして使えるように整える」「学問や技芸をおさめて立派な人になる」などの意味に使われます。のぶんは「攵」。 ぼくにょう、ぼくづくり、とも。「彡」はさんづくり。
修 シュウ シュ おさ・める おさ・まる
① 修理の修は、 イタテのぶん、ノーノーノー。
② 修行の修は、 イタテのぶんに、さんづくり。
修飾 修繕 修了式
適 テキ 東書p117 光村p40
皇帝の「帝」と「口」で「皇帝の命令」を表した「啇(テキ)」に、道を表す「之(しんにょう)」を組み合わせた字。「皇帝の命令だから目的通りに進む」→「うまく行く、かなう」の意味に使われます。
ここでは、「亠(なべぶた)」を「ふた」、「冂(どうがまえ、けいがまえ)」を「ふた」とも読ませています。また「しんにょう」は、活字の関係で「之」になっています。皆さんは、「、フフへ」の形で書いてね。しんにょうは3画ですよ。
適 テキ
① 適切の適は、 ふた(亠)りはソッとフタ(冂)をして古い道(之)を歩きます。
② 適度の適は、 フタのソコどうかまえても古い道(之)。
適当 快適
序 ジョ 東書p117 光村p68
片方があいている広い家の形の「广(まだれ)」と「まえもって、あらかじめ」の意味の「予」を組み合わせた字。広い家の奥の間に行くには、はじめに通らないといけない広間があります。その広間を表した字。「はじめ」「順序」という意味に使われます。
序 ジョ
① 順序の序は、 フタりノる?マア、順序を守ってね。
② 序幕の序は、 まだれマア。
序文 年功序列
【問題を解決するために話し合おう】
解 カイ ゲ と・く と・かす と・ける 東書p118 光村p38
子どものころ「牛の角を刀でバラバラにする」と覚えさせられました。でも、それでは書き順どおりではありません。ですから「角までも刀で牛を解体す」と覚えましょう。
解答:問題を解いて答えを出すこと。 回答:質問や要求などに答えること。返答。
解 カイ ゲ と・く と・かす と・ける
① 解答の解は、 角(つの)までも、刀で牛を解体す。
② 解決の解決は、 カクトウギュウ(角刀牛)。
理解 解説
減 ゲン へ・る 東書p119 光村p155
鉞(まさかり)の形を表した「戊(ボ)」と「口」と長く川の流れが続く意味の「氵(さんずい)」を組み合わせた字。まさかりを打ち下ろすときのかけ声が長く続きますと力がしだいにおとろえます。「力がしだいにおとろえること(減退)」「数量がへること(減少)」「数量をへらす(減量)」意味に使われます。
減 ゲン へ・る
① 減点の減は、 さんずいに、ノイチご一口めしノつぶ。
② 減少の減は、 シノイチイチローめしノつぶ。
湯加減 増減
【漢字を使おう 4】
格 カク 東書p123 光村p174
石段が規則正しく並んでいる意味の「各」と「木」を組み合わせた字。木を規則正しく組み合わせて作った格子(こうし)を表した字。「規則(きそく)、基準(きじゅん)(資格)」「正しい(厳格)」という意味に使います。
格 カク
① 資格の格は、 木曜日各地で合格発表だ。
② 格別の格は、 キカク(木各)、キカクハムニダ。 ※ 韓国語のように読むとおもしろいよ。
人格 格式
額 ガク ひたい ひたい 東書p123 光村p167
お客を表す「客(カク)」と顔の形を表した「頁(おおがい)」を組み合わせた字。お客と向かい合って話をするとき額(ひたい)を寄せ合って話すことから、「ひたい」、また「お客の目につく所にかかげる絵や書(額縁)」「人の目につきやすい所(額面)」「額面にかかれている金額を表す数字」の意味に使います。
額 ガク ひたい ひたい
① 金額の額は、 お客さ~ん、大きな貝(頁)が、額に乗ってますよ~。 ※ 落語風に読むと面白いよ。
② 半額の額は、 客一人自分ハ額に汗をして。
③ 額縁の額は、 ウカクイチノメハ(ウ各一ノ目ハ)。
④ 高額の額は、 キャクにオオガイ(客に頁)。
全額 額面 額(訓読み) ※ 「頁(おおがい)」は頭や顔を表します。頭・顔・額
貸 タイ か・す 東書P123 光村p132
代わるの意味の「代(タイ)」と、お金の意味の「貝(カイ)」を組み合わせた字。お金のない人に代わってお金を払ってやること、つまり「お金をかす」意味に使われます。
貸 タイ か・す
① 賃貸の貸は、 代わりの貝を貸しますよ。
② 貸与の貸は、 イ(イ)ーイ(一)ーレイテンカイ。 ※ 中国語のように読むと楽しいよ。
貸し出し 貸借
貧 ヒン ビン まず・しい 東書p123 光村p176
分ける意味の「分」とお金の意味の「貝」を組み合わせた字。「お金を分ける」ことを表した字。お金を分けるとお金が少なくなりますよね。そこから「まずしい(貧乏)」「物が少ない、物事にとぼしい(貧血、貧弱)」という意味に使われます。
貧 ヒン ビン まず・しい
① 貧乏の貧は、 分けあって貝食べるなり貧しくも。
② 貧民の貧は、 ブンカイ(分貝)。
貧しい 清貧に生きる
準 ジュン 東書p123 光村p43
速くすばやく飛ぶ「隼(はやぶさ)」と水の「シ」を組み合わせた字。水もすばやく水平に戻ります。「水平であるかどうかを測る道具(水準器)」「物を測るもと(基準)」「基準に従う」「あとに従う(準優勝)」などの意味に使われます。「隹(ふるとり)」は、書き順どおり「イーテンチョウサン(イ、丁三)」と読ませています。ここでは、「シ」と合わせて「シらイのテンチョウサン」と読ませています。
準 ジュン
① 準備の準は、 シらイのテンチョウさん、十分間で準備する。 ※ 弾むように読むと楽しいよ。
② 基準の準は、 シッ、ふるとりジュー(シ隹十)。
標準 水準
墓 ボ はか 東書p123 光村p175
日がしずんで草原の中にかくれた形を表した「莫(ボ)」と「土」を組み合わせた字。日ではなく「死体がかくれている土」という意味です。「おはか」という意味にも使います。
土を高くもりあげたおはかは「墳」。平らなおはかは「墓」。
墓 ボ はか
① 墓地の墓は、 サむい日に一か八かで土で墓。
② 墓前の墓は、 サーヒーイーパードー(サ日一八土)。 ※ 中国語風に読めるかな
墓参り 墓穴
祖 ソ 東書p123 光村p43
神様の意味に使われる「ネ(しめすへん)」と物が積み重なる意味の「且(カツ)」を組み合わせた字。何代も何代も積み重なる「先祖」のことを表しました。「ネ(しめすへん)」は、神様に供えるものを置く台「示」→神様の意味。
祖 ソ
① 祖先の祖は、 しめすへん、目の下でぇる先祖様。
② 祖父の祖は、 ネ目デール。
祖母 祖父母
迷 メイ まよ・う 東書p123 光村p114
八方に道が分かれていることを表した「米」と道を行く意味の「之(しんにょう)を組み合わせた字。「分かれ道が多く迷ってしまうこと」を表した字です。「まよう」意味に使われます。
迷 メイ まよ・う
① 迷惑の迷は、 米の道、迷い道。
② 迷路の迷は、 ソキノミチ(ソ木の道(しんにょう))。
③ 迷信の迷は、 八十八の道?迷うわ!
迷い犬 迷い道 迷宮
述 ジュツ の・べる 東書p123 光村p187
「ジュツ」という発音を表した「朮(ジュツ朮)」と道を進んでいくことを表した「之(しんにょう)」を組み合わせた字。「道を進んでいく、物事がうまく進行する」ということを表した字。今では、「思っていることをうまく説明する、のべる」という意味に使います。
述 ジュツ の・べる
① 述語の述は、 ホーテンの道(しんにょうのこと)。
② 記述の述は、 ホーテンシンニョー(朮之)。 ※ 中国語のように読むといいよ。
前述 後述
【注文の多い料理店】
損 ソン そこ・なう そこ・ねる 東書p127 光村p211
円(まる)い形を表した「口」とお金の意味を表した「貝」を組み合わせた「員」は、「円」のもとの字でお金の意味です。「損」は「お金に手をつける」ことを表した字。「お金がへる」「そんをする」「そこなう」「そこねる」という意味に使います。
損 ソン そこ・なう そこ・ねる
① 損失の損は、 その手(扌)口貝損なうぞ!損するぞ!
② 損害の損は、 テグチカイ(扌口貝)。
③ 破損の損は、 テロカイ(扌口貝)。
損得 損傷 損害賠償
造 ゾウ つく・る 東書p123 光村p53
牛を犠牲(ぎせい)にしてささげ、祈りの言葉を告げる「告」と進むという意味の「之」を組み合わせた字。「大きな建物を造る」という意味があります。「建物を造る」「大きなものを造る」意味に使います。
造 ゾウ つく・る
① 造花の造は、 ノの土で登山の口に道造る。
② 創造の造は、 告げる道。
③ 木造の造は、 ノドグチの道。
造形活動 荷造り 建造物
寄 キ よ・る よ・せる 東書p132 光村p123
めずらしいという意味の「奇(キ)」と家を表す「宀(うかんむり)」を組み合わせた字。「めずらしい家」ということで「家に人がよりつく」という意味を表しました。「人が身をよせる(寄宿)」「物をよせる・おくる(寄贈)」「立ちよる(寄港)」の意味に使われます。
寄 キ よ・る よ・せる
① 寄付の寄は、 ウルトラマンは大きい可?円谷(つぶらや)プロに寄ってみよう。
② 寄宿の寄は、 ウーダイカ(ウ大可)。
寄生虫 寄進
非 ヒ 東書p135 光村p79
鳥のつばさの形を表しました。つばさは左右反対に開きますので「反対」の意味に使われます。また、「・・・でない。(非常)」「よくない(非行)」「そしる(非難)」の意味にも使われます。
非 ヒ
① 非行の非は、 ノー三たて三、非常識。
② 非礼の非は、 ノーサンたてサン。
非公式 非売品
防 ボウ ふせ・ぐ 東書p135 光村p85
がけの意味の「阝(こざとへん)」と四方の意味の「方」を組み合わせた字。四方をがけのようなかべをめぐらせて、敵の侵入を「ふせぐ」という意味を表します。「ふせぐ」の意味に使われます。
防 ボウ ふせ・ぐ
① 防止の防は、 はた(阝)ふる方を防ぎます。
② 防音の防は、 こざとへん、ホーウ(方)。
防水 予防 防寒 消防車
毒 ドク 東書p136 光村p197
生きる意味の「生」と「母」という字を組み合わせた字。「死にかかっている母親を生きかえらせるほど強いききめのある薬、劇薬」を表した字。劇薬は飲みすぎると生命に危険があります。そこから「体に悪いもの」のことを「毒」というようになりました。「毒」「人の心をきずつける悪口(毒舌)」という意味に使います。
毒 ドク
① 消毒の毒は、 十二時に母の消毒、コロナ菌。
② 毒薬の毒は、 ジャジャジャジャーン。十二時に母(毋)が毒盛るミステリー。
有毒 食中毒
責 セキ せ・める 東書p138 光村p157
とげのある木を表した「朿(セキ)」が変化した1~4画目とお金の意味の「貝」を組み合わせた字。「かした金を返せとせめること」を表しました。「義務をはたせと言ってとがめること」「当然はたすべき義務」という意味に使います。
責 セキ せ・める
① 責任の責は、 十二の貝を責めるなよ。
② 重責の責は、 ジュウニカイ(十二貝)。
自責の念 責める
破 ハ やぶ・る やぶ・れる 東書p140 光村p43
石が当たって皮が破れることを表した字。「やぶれる、こわれる」の意味で使われます。
破 ハ やぶ・る やぶ・れる
① 破産の破は、 石投げて皮を破るよ石破君。
② 読破の破は、 いしかわ~(石皮)。
型破り 破る
枝 シ えだ 東書p140 光村p211
一つのものからたくさんのものが分かれるという意味の「支(シ)」と「木」を組み合わせた字。木のみきからたくさん分かれ出た「木のえだ」という意味に使います。
枝 シ えだ
① 枝葉の枝は、 木をまさにしっかり支える枝や枝。
② 枝豆の枝は、 キシ(木支)。
③ 枝道の枝は、 キジューマタ。
枝葉末節 小枝 枝を折る
師 シ 東書p141 光村p197
がけの形を表した1~6画目と「シ」という音を表す「帀」を組み合わせた字。軍隊はがけを利用して陣をとります。軍隊の「隊」の「阝(こざとへん)」もがけを表しています。「軍師」も初めは「軍隊」の意味でしたが、のちに「軍の作戦を立てる人」に変わりました。ここから「教える人(教師)」という意味に使います。
師 シ
① 講師の師は、 ノにたてて、ココで一本かさ(巾)さす教師。
② 医師の師は、 ノタテココ一本がさ。
漁師 教師
【漢字を使おう 5】
圧 アツ 東書p145 光村p98
がけの形を表した「厂(がんだれ)」と「土」を組み合わせた字。がけは、平らな土地よりも土が厚くなり土が上から下へ押さえつけています。そこから「おさえつける」「おしたおす」「圧力」の意味に使います。
圧 アツ
① 圧力の圧は、 一ノ土、圧力すご~い。
② 圧縮の圧は、 イチノツチ(一ノ土)。
③ 血圧の圧は、 がけノ土見れば血圧180。
圧迫 圧勝 圧政
営 エイ いとな・む 東書p145 光村p197
労働の意味の1~5画の「ツワ」と宮殿の宮の意味の「呂」を組み合わせた字。「力をつくして宮殿をいとなむ」ことを表した字。「仕事をする(営業)」「計画する(営利)」「軍隊のとどまる所(陣営)」という意味に使います。
営 エイ いとな・む
① 経営の営は、 ツーワのクチノクチ(口ノ口)任せ。
② 運営の営は、 ツワクチノクチ(ツワ口ノ口)。
③ 営業の営は、 ツかれたワたしノロノロ営業。
④ ツバメはスワロー、営むはツワロー(ツワ呂)。
営業 営む ※ 「営む」は、よく送り仮名が試されます。「いとな」と「む」。
【熟語】 評価:ゲンペイさん、イこう西へまっすぐに
制 セイ 東書p145 光村p211
枝がたくさんのびすぎたことを表した1~6画目と切る意味の「刂(りっとう)」を組み合わせた字。「のびすぎた枝を切って生長をおさえてほどよくする」ことを表した字。「切る(制作)」「おさえる(節制)」「ほどよくするためのきまり(制度)」という意味に使われます。
制 セイ
① 制止の制は、 ノニカサ(巾)をリっぱ立てる制度です。
② 制度の制は、 ノニキンリー(ノ二巾リ)
制限 先制点
肥 ヒ こ・える こえ こ・やす 東書p145 光村p85
肥(こ)えた人を表した「巴」と体の意味の「月(にくづき)」を組み合わせた字。「体や土地が肥えている」意味に使われます。
肥 ヒ こ・える こえ こ・やす
① 肥料の肥は、 月にフるたてしよこしの肥料かな。
② 肥大の肥は、 にくづきさんとともえさん。
追肥 肥満
【参考】 「巴」は、「ともえ」と読みます。水の渦巻きのような形。
柔道の技の「巴投げ」、相撲の「巴戦」、「三つ巴」などに使う。パリは「巴里」と書く。
旧 キュウ 東書p145 光村p167
「日」のわきに長く線を引いた形の字。「日が長いことたった」という意味を表します。「久しく日や時間がたって、古くなる」「古い」「昔の」という意味に使います。
旧 キュウ
① 旧式の旧は、 1日で新旧交代、早すぎ、ル~。
② 旧道の旧は、 イチニーチ(1日)。
旧友 旧暦
【どうやって文をつなげればいいの】
逆 ギャク さか さか・らう 東書p147 光村p96
人がさかさになった形を表した「屰(ゲキ)」と道を進むことを表した「之」を組み合わせた字。さかさの方向に進むことを表しました。「さからう」「さかさ」「反対」の意味に使われます。
逆 ギャク さか さか・らう
① 逆転の逆は、 ソの一つはこ(凵)を背負ってノ道(之)ゆく。
② 逆風の逆は、 ソイチ、はこ(凵)ノ道。
逆立ち 逆上がり
さて、この「漢字音読集」を活用して漢字は次のように覚えましょう。
「漢字音読集」とは、青い字のアンダーラインの部分です。ここを繰り返し音読します。
①や②は覚え方の例です。覚えやすい方を覚えるといいでしょう。
覚え方は書き順どおりになっています。(ちがう場合はただし書きあり。)